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AI モデルへの輸出規制が初適用、Anthropic の Fable 5 が全世界で停止に

AI モデルへの輸出規制が初適用、Anthropic の Fable 5 が全世界で停止に
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2026年 6月 12日、米国政府からの輸出規制命令を受け、AI 企業 Anthropic は最新モデル「Claude Fable 5」と「Claude Mythos 5」の提供を全世界で突然停止しました。命令は国家安全保障を根拠に、外国籍の利用者による両モデルへのアクセスを禁じるもので、Anthropic の外国籍社員にも適用されています。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、商務長官ハワード・ルトニックが CEO ダリオ・アモデイに書簡で直接通知したとされており、大規模な言語モデルへの輸出規制の適用は今回が初めてとみられています。

規制の直接的なきっかけは、Fable 5 の安全制御を意図的に回避する手口、いわゆる「ジェイルブレイク」の存在を政府が把握したという報告でした。Anthropic はこれに対し、「政府が示した根拠は、モデルに特定のプログラムを読み込ませて不具合を修正させるという、ごく限定的な手口の口頭説明にすぎない」と反論しています。さらに、同様の手口は OpenAI の GPT-5.5 など他社の公開モデルにも通用するにもかかわらず、それらには同等の規制がかかっていないとも指摘しました。

今回の事態は、Anthropic と米政府のあいだで続く対立の延長線上にあります。トランプ政権は 2026年 2月 27日、Anthropic が「市民の大規模監視」と「自律型兵器」への利用を拒否したことを理由に、連邦機関や防衛関連企業に対して同社との取引停止を命じていました。国防長官ピート・ヘグセスは 2026年 6月 13日、X に「 3ヶ月前に Anthropic を追い出した判断は、日々正しかったと証明されている」と投稿しています。

Anthropicは今回の命令を「誤解に基づくもの」として異議を唱えており、 6月 15日にはワシントン D.C. でトランプ政権の担当者と会合を持ち、早期の解決を目指しています。同社は先月、株式上場に向けた申請書類を非公開で提出したばかりであり、上場を控えたこの時期に事業の信頼性を揺るがす事態が重なった形です。

欧州では、今回の措置を受け「特定の国の技術に依存している限り、サービスはいつでも止められる」という危機感が政界を中心に広がり、自国 AI 技術への投資を求める声が強まっています。エンジニアやシステム開発者のあいだでも、外部から遮断されるリスクのないオープンソース型や自社運用型のモデルへ移行すべきだという議論が活発になっています。今回の出来事は、クラウド型 AI サービスへの依存が持つリスクを、世界に改めて示すものとなりました。