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OpenRouter、複数の AI モデルを組み合わせて使う Fusion API を正式公開

OpenRouter、複数の AI モデルを組み合わせて使う Fusion API を正式公開
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AI モデルのルーティングサービスを手がける OpenRouter は 2026 年 6 月 13 日、複数の AI モデルに同じ質問を同時に投げかけ、それぞれの回答をまとめて最良の答えを返す「 Fusion API 」を正式に公開しました。同機能は 2026 年 3 月 31 日に試験的に公開されており、今回から正式なサービスとして利用できるようになりました。

このリリースには、業界を揺るがす出来事が背景にあります。ローンチ前日の 2026 年 6 月 12 日、米国の輸出規制を受けて Anthropic は主力モデルの Claude Fable 5 と Mythos 5 を世界中で突然利用停止にしました。特定のモデルに依存するリスクが改めて浮き彫りになった直後だけに、複数モデルを組み合わせて使う Fusion の登場は、多くの企業の関心を集めています。

Fusion の仕組みはシンプルです。一つの質問を複数の AI モデルに同時に送り、それぞれの回答を「審査役」となる別のモデルが読み比べて、共通点や食い違いを整理します。その整理結果を基に、最終的な回答を一つにまとめて返す流れです。 OpenRouter によれば、この「まとめるステップ」こそが性能向上の約 75 %を生み出しているといいます。

性能面の評価には、 Perplexity AI が開発した DRACO ベンチマークが使われました。学術・金融・法律・医療など 10 分野にわたる 100 件の調査タスクで測定したところ、最上位の組み合わせ( Fable 5 と GPT-5.5 )はスコア 69.0 %を達成し、 Fable 5 単体の 65.3 %を上回りました。注目すべきは低コスト構成で、 Gemini 3 Flash ・ Kimi K2.6 ・ DeepSeek V4 Pro の 3 モデルを使った「 Budget パネル」は 64.7 %を記録。 Fable 5 との差はわずか 0.6 ポイントでありながら、コストは約半額に抑えられています。

料金は使ったモデルの分だけ積み上がる従量課金制です。すでに OpenRouter を使っているチームであれば、コードを 1 行書き換えるだけで Fusion に切り替えられます。「高品質重視」か「コスト重視」かをプリセットで選べる手軽さも魅力です。

ただし、一点注意があります。 Fusion はどのモデルを何通り組み合わせるかを都度変えながら動くため、まったく同じ質問をしても毎回同じ回答が返るとは限りません。本番環境への導入前に、この点を考慮した設計が求められます。

なお、 OpenRouter は 2026 年 5 月に約 1.13 億ドル(約 169 億 5000 万円)のシリーズ B 資金調達を完了し、企業評価額は約 13 億ドル(約 1950 億円)に達しています。