Meta プログラミング・コーディング

Meta、コーディング AI「Muse Code」と「Muse Spark 1.2」を同時リリース

Meta、コーディング AI「Muse Code」と「Muse Spark 1.2」を同時リリース
文字サイズ

Meta の AI 研究部門である Meta Superintelligence Labs(MSL)は 2026 年 8 月 5 日、AI を使ったコーディング支援サービス「Muse Code」(ベータ版)と、新しい AI モデル「Muse Spark 1.2」を同時に発表しました。

Muse Code は、開発者がコマンドラインから使うタイプのコーディング支援ツールです。コードの変更計画から実装・動作確認までを自動で行い、複数の処理を並行して進めることで作業を効率化します。macOS と Linux に対応しており、処理が途中で止まっても再開できる設計になっている点も実用的です。OpenAI の Codex や Anthropic の Claude Code と直接競合するサービスですが、デスクトップアプリは提供せず、ターミナル操作に特化しているのが特徴です。耐久テストでは NVIDIA の最新 GPU を使い、最大 24 時間にわたって 1,000 回以上の連続処理を自律的に実行したとされています。

同時リリースされた Muse Spark 1.2 は、MSL の 4 ヶ月間で 3 回目となるモデル更新です。一度に処理できる情報量(コンテキストウィンドウ)は 100 万トークンで、テキストや画像、動画、PDF を入力として受け付けます。性能評価では、コーディング能力を測る Terminal-Bench 2.1 で 82.9% 、実務的なソフトウェア開発タスクを評価する DeepSWE v1.1 で 59.3% を記録し、OpenAI の GPT-5.6 Terra( 81.8% )や xAI の Grok 4.5( 81.6% )を上回りました。ただし、Anthropic の Opus 5 が記録した 86.7% には届かず、このベンチマークでは 2 位となっています。

料金は 2 種類のプランが用意されています。通常のスタンダードプランは入力 100 万トークンあたり $1.25 (約 188 円)、出力 100 万トークンあたり $4.25 (約 638 円)です。一方、大幅に割安な「コントリビューター(貢献)プラン」も用意されていますが、こちらは自分の入力データや出力結果を Meta が将来のモデル学習に使用することを認める必要があります。注意が必要なのは、インストール直後はデフォルトでこのコントリビュータープランが適用される点で、機密性の高いコードを扱う場合は設定を手動でスタンダードに切り替える必要があります。

Meta はかつて Llama シリーズを通じてオープンソース戦略を推進してきましたが、2026 年 4 月以降は方針を転換し、非公開モデルの開発路線へシフトしています。今回の発表でもオープンソースへの言及は一切なく、この変化は業界内でも注目されています。戦略面では、Scale AI を創業した Alexandr Wang を $143 億(約 2 兆 1,450 億円)での事実上の買収を通じて最高 AI 責任者に迎え入れていて、モデルの改良を加速させています。