Meta は 2026 年 9 月 2 日(水)、AI モデル「Muse Spark 1.3」を公開しました。プログラミング支援や長時間にわたる自律的なタスク処理といった実務用途の強化を中心としたアップデートで、Muse Spark シリーズとしては過去 5 ヶ月で 4 本目のリリースとなります。
Meta の CEO マーク・ザッカーバーグ氏は X(旧 Twitter)への投稿で「最高水準の AI 性能をほぼタダ同然で提供する」とコメントしました。本モデルは、Meta が Scale AI に 140 億ドル(約 2 兆 1,000 億円)を投資して設立した研究組織「Meta Superintelligence Labs」が開発した、画像やテキストを横断して処理できるマルチモーダル型の AI モデルです。
性能面では複数の業界標準ベンチマークで高いスコアを記録しています。特に 100 万トークンという長い文脈の中から正確に情報を取り出す能力では 98.5% を達成しており、大量の文書を扱う業務での活用が期待されます。第三者機関 Artificial Analysis の評価指数では 61 点を獲得し、OpenAI の GPT-5.6 Sol や xAI の Grok 4.6 と並ぶ水準に達しています。同スコアは 1.1 の 53 点、1.2 の 57 点から着実に伸びており、開発ペースの速さがうかがえます。ただし、複数の自律エージェント評価項目では Anthropic の Claude Opus 5 や GPT-5.6 Sol に及ばない結果も出ており、Meta 自身もこれを認めています。
価格設定も注目点のひとつです。標準の API 料金は入力 100 万トークンあたり 1.25 ドル(約 188 円)、出力が 4.25 ドル(約 638 円)と前バージョンから変わっていません。一方、利用データを AI の改善に役立てることに同意する「コントリビューター」プランでは、入力 0.10 ドル・出力 0.20 ドルと、標準価格の約 10 〜 20 分の 1 という破格の水準に設定されています。Meta AI 責任者の Alexandr Wang 氏はこの戦略を「非常に攻めた価格設定」と表現しており、企業ユーザーの取り込みを強く意識した姿勢が見て取れます。
今後については、Wang 氏がさらに大規模なモデル「Watermelon」の開発が順調に進んでいると明かしており、次の性能強化への期待が高まっています。一方、ザッカーバーグ氏が公言していたモデルの重みデータ(ウェイト)の一般公開については、1.3 もクローズドな形での提供となっており、公開時期や条件は現時点では明らかになっていません。
