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Tesla、自動運転のテスト要員をアジア・中東・欧州の9カ国で新たに募集

Tesla、自動運転のテスト要員をアジア・中東・欧州の9カ国で新たに募集
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Tesla の自動運転サービスの世界展開が加速しています。今回、韓国・香港・タイ・インド・サウジアラビア・トルコ・オーストリア・リトアニア・ルーマニアの 9 カ国で、自動運転システム「FSD(Full Self Driving)」の現地テストを担う担当者の採用を始めました。対象となる都市はそれぞれ、ソウル・九龍・バンコク・ムンバイ・リヤド・イスタンブール・ウィーン・ビリニュス・ヴォルンタリです。

このポジション(FSD Vehicle Operator)に就く社員は、未公開の最新ソフトウェアを搭載した車両を実際に公道で走らせながら、各地域の交通環境に関するデータを収集します。あらかじめ決められたルートを走行し、システムが想定どおりに動作しない場面を記録して、都度エンジニアチームに報告する役割です。集まったデータは Tesla のスーパーコンピュータに送られ、AIモデルの精度向上に使われます。

こうした取り組みが必要な理由は明快です。米国カリフォルニアで開発・訓練されたシステムが、世界中でそのまま通用するわけではありません。ムンバイの混雑した交差点、ウィーンの歴史的な旧市街の細い道、リヤドの広い幹線道路は、それぞれ全く異なる課題を突きつけます。現地に人員を置いてデータを集めることで、地域の実情に合ったシステムへと仕上げていく狙いです。

FSD が正式にリリースされている国は現時点で、米国・カナダ・中国・メキシコ・オーストラリア・ニュージーランド・オランダ・韓国などに限られています。欧州では 2026 年 4 月 10 日、オランダの車両認証機関 RDW が EU 圏内で初めて FSD を承認しました。EU の相互承認制度により、今夏中には他の加盟国でも利用できるようになる見通しです。

安全性について Tesla は、FSD を有効にした状態での重大な衝突事故は 530 万マイルに 1 度の割合であり、人間が運転する場合と比べて約 7 倍安全だとしています。累計走行距離はすでに 85 億マイルを超えており、イーロン・マスクが完全自律走行の実現に必要と語る 100 億マイルまで、残り約 20 億マイルの水準に達しています。

今回の募集国に日本は含まれていませんが、東京の公道ではすでにテスト走行や同乗評価が行われており、採用・データ収集の段階を経て、現在は規制当局との承認協議に進んでいます。日本では2026年中の実装を目指しているとされています。

*韓国はすでにFSDの一般公開が始まっていますが、今回も募集されています。今回の募集は次のFSDバージョンリリースに向けた追加のデータ収集のため、とされています。