3D生成 / World Model

ワールドモデル競争が加速——Odyssey の新モデルが業界評価で最高スコアを達成

ワールドモデル競争が加速——Odyssey の新モデルが業界評価で最高スコアを達成
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自動運転分野のベテランである Oliver Cameron と Jeff Hawke が創業したスタートアップ Odyssey が、同社として最大規模の AI モデル「Odyssey-2 Max」を発表しました。このモデルは、現実世界の物理法則を学習し、映像として再現できる「ワールドモデル」と呼ばれるカテゴリに属します。

同社は 2024 年 11 月に EQT Ventures と GV(旧 Google Ventures)主導で 1,800 万ドル(約 27 億円)のシリーズ A 資金調達を完了し、累計調達額は 2,700 万ドル(約 40.5 億円)となっています。Pixar の共同創業者であり、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの元社長でもある Ed Catmull が取締役に加わっていることも、業界での注目度を高めています。

Odyssey-2 シリーズは 2025 年 10 月に初代モデルが公開され、2026 年 1 月 23 日には上位版の Odyssey-2 Pro と開発者向け API が提供されました。今回の Odyssey-2 Max はその第 3 世代にあたり、前世代の Pro と比べてモデルの規模が 3 倍、学習に投じた計算量は 10 倍に達します。

性能面では、物理的な正確さを測る業界標準の評価指標「VBench 2」において、ワールドモデルの中で最高スコアとなる 58.52 を記録しました。これは Odyssey-2 Pro の 49.67 や、NVIDIA の競合モデルの 44.92 を明確に上回る結果です。

技術的な優位性として特筆すべきは、映像をリアルタイムで途切れなく 120 秒以上生成できる点です。OpenAI の Sora や Google の Veo といった競合サービスは、映像を一括して生成する仕組みをとっているため、ユーザーの操作に瞬時に応答することが難しい構造になっています。一方 Odyssey-2 Max は、過去のフレームだけを参照しながら順番に映像を生成していくため、ゲームや操縦シミュレーターのようなリアルタイム操作との相性が良い設計になっています。

Odyssey は現在、ロボティクス・ゲーム開発・防衛・医療などの分野の企業パートナーを対象に、限定的なテスト提供を進めています。直近 1 ヶ月だけでも OpenAI・DeepMind・Apple などの出身者が相次いで入社しており、事業拡大に向けた体制を急速に整えています。