SpaceX が社債市場への参入を計画していることが、2026年6月18日の Reuters の報道で明らかになりました。発行規模は少なくとも 200億ドル(約3兆円)で、同社にとって初めての投資適格社債となります。銀行団は早ければ翌週にも投資家向け説明会を開く予定です。
今回の発行で調達した資金は、2026年2月の xAI 買収時に組んだ 200億ドル(約3兆円)の短期融資の返済に充てられます。この融資は 2027年9月が返済期限で、2026年3月末時点の SpaceX の長期借入金 291億ドル(約4兆3,650億円)の大部分を占めています。短期の銀行融資を長期の社債に切り替えることで、財務基盤の安定を図る狙いです。
xAI の買収は、SpaceX を 1兆ドル(約150兆円)、xAI を 2,500億ドル(約37兆5,000億円)と評価した株式交換方式で行われ、統合後の企業価値は 1兆 2,500億ドル(約187兆5,000億円)に達しました。 Musk 氏は AI・ロケット・宇宙インターネット・ X(旧 Twitter)を一体的に運営する構想を描いており、なかでも宇宙空間にデータセンターを設置する「軌道上データセンター」の実現を大きな目標として掲げています。
格付けの面では、 Nasdaq 上場を経て Moody’s「 Baa1 」、Fitch「 BBB+ 」、S&P「 BBB 」と、主要3社すべてから投資適格の評価を得ました。これにより年金基金や保険会社といった幅広い機関投資家からの資金調達が可能になり、借入条件の改善も見込まれます。ただし S&P は、積極的な設備投資が続く影響で 2029年まではキャッシュフローが赤字となり、借入水準は 2028年にピークを迎えると見ています。
直近の業績を見ると、2026年第1四半期の売上高は 46.9億ドル(約7,035億円)に対して最終損益は 42.8億ドル(約6,420億円)の赤字と、前年同期から大きく膨らんでいます。とはいえ、Alphabet との 300億ドル(約4兆5,000億円)のクラウド契約、Anthropic との約 450億ドル(約6兆7,500億円)の計算能力契約がすでに確保されており、数年後の収益拡大への期待は高い状況です。今回の社債発行の主幹事は Bank of America・Citigroup・JPMorgan Chase・Goldman Sachs・Morgan Stanley の大手5行が担う見込みです。
