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AWS のクラウド容量、2027年分までほぼ売り切れ——ジャシー CEO が明かす需給の実態

AWS のクラウド容量、2027年分までほぼ売り切れ——ジャシー CEO が明かす需給の実態
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Amazon の CEO アンディ・ジャシー氏は 2026年10月23日、ベンチャーキャピタル Andreessen Horowitz が主催するポッドキャストに出演し、 AWS のクラウド容量が 2027年分までほぼ埋まっており、 2028年分もすでにかなりの量が契約済みだと明らかにしました。ジャシー氏は「 2027年はほぼ売り切れた状態だ。オンデマンドや Bedrock 、 EC2 向けに一定量は確保しているが、まとまったブロックはほとんど残っていない」と述べ、「この供給不足は 2027年で終わるとは思っていない」と付け加えています。

こうした状況を裏付けるように、 AWS の業績は好調が続いています。 2026年 Q2 の売上高は 422億ドル(約 6兆3,300億円)と前年比 37% 増で、クラウド収益の成長率は 5四半期連続で上昇しています。将来の売上にあたる受注残高は 4,960億ドル(約 74兆4,000億円)に達し、前年比で三桁の伸びを記録。営業利益率も 39% と高い水準を維持しています。 AI 関連の収益や自社チップ事業の年換算収益はそれぞれ 250億ドル(約 3兆7,500億円)を超え、こちらも前年比三桁の成長が続いています。

需要がこれほど旺盛であるにもかかわらず、供給が追いつかない最大の理由は物理的な制約にあります。データセンターの建設用地、電力の確保、そして AI 処理に必要な専用メモリの調達のいずれもが難航しており、インフラ整備が需要の伸びに追いついていない状況です。 Amazon は 2026年の設備投資を 2,200億ドル(約 33兆円)に引き上げましたが、それでもジャシー氏は「もっと投資を増やせるし、それは無駄にはならない」と語っており、投資額を積み増しても需要を満たしきれない現実が透けて見えます。 AWS は 2025年に 3.9 ギガワット分の電力容量を新たに追加し、 2027年末までに総電力容量を倍増させる計画を立てていますが、それでも供給不足は続く見込みです。

深刻な需要超過を示すエピソードは他にも紹介されました。ジャシー氏によると、 2社の大口顧客が自社製チップ Graviton を使ったサーバーインスタンスの 2026年分すべてを買い取りたいと申し出たものの、他の顧客への割り当てを守るために断らざるを得なかったといいます。一方で、顧客との関係強化も着実に進んでいます。 Meta や OpenAI との新たな契約に加え、 AI 企業の Anthropic とは最大 5 ギガワットの容量を含む 10年間・約 1,000億ドル(約 15兆円)規模の大型コンピュート契約を結んでいます。

今 AWS が直面している課題は、もはや「顧客を集められるか」ではありません。「契約済みの容量を実際に供給できるだけ速くデータセンターを建て、チップを確保できるか」という、供給側の実行力の問題です。クラウドの計算資源が実質的な「先行予約品」になりつつある現状は、これから大規模な AI 基盤を確保しようとする企業にとって、選択肢がますます狭まることを意味しています。