2026年10月21日、OpenAI は Google Cloud との提携を発表し、最新の AI モデル群とコーディング支援ツール「 Codex 」を数週間以内に Google Cloud 経由で提供すると明らかにしました。OpenAI の社長・共同創業者グレッグ・ブロックマン氏は「顧客がすでに使い慣れたクラウド環境で、私たちの最先端モデルと Codex を使えるようにするための重要な一歩」と述べています。
今回 Google Cloud に追加されるのは、 GPT-6 Astra 、 GPT-6.1 Sol 、 GPT-6 Luna の 3 モデルです。用途に応じて役割が分かれており、Astra はコーディングや科学研究など高度なタスク向け、Sol はコストを抑えつつ高い推論能力が求められるエージェント用途向け、Luna は日常的な大量処理に向いた高速・低コストモデルです。現在は一部の企業顧客向けに先行公開中で、数週間以内に一般提供が始まる予定です。
これらのモデルは Google Cloud のサービス上に加え、Google が開発した AI 開発環境「 Antigravity 」にも統合される予定です。Antigravity は、エンジニアが日常的に使う Visual Studio Code をベースに構築された開発ツールで、 2025年11月18日 に公開されました。Google の Gemini モデルを中心としながら、Anthropic や OpenAI のモデルも選択できる設計になっています。
料金面では、既存の Google Cloud 利用契約の枠内で OpenAI モデルの利用料を精算できます。つまり、Google Cloud を主要クラウドとして使っている企業は、OpenAI と別途契約を結ばなくても GPT-6 クラスのモデルをすぐに活用できます。規制の厳しい業種の企業にとっても、Google Cloud のデータガバナンスや管理ツールをそのまま使える点がメリットです。
この提携が実現した背景には、 2026年4月27日 に発表された Microsoft と OpenAI の独占契約の見直しがあります。この改定によって OpenAI は、Microsoft 以外のクラウドでもモデルを提供できるようになりました。OpenAI はすでに 2026年4月 から AWS Bedrock でのサービス提供を始めており、今回の Google Cloud との提携で米国の主要クラウド 3 社すべてへの展開が揃いました。評価額が 1.4 兆ドル(約 2,100 兆円)に達した OpenAI は、 IPO も視野に入れながら Anthropic に遅れをとっていた企業向けサービスの拡大を進めています。
