Google DeepMind は 2026 年 7 月 30 日、ロボット制御向けの新しい AI モデル「Gemini Robotics ER 2」を正式に発表しました。2026 年 4 月にリリースされた前モデルの後継にあたり、ロボットが「何をすべきか」を判断する司令塔の役割を果たします。
これまでのロボット AI は、動作の指示と実行を一括して処理する設計が主流でした。ER 2 はこれを分離し、高レベルな判断と計画を担いながら、実際の動作指令は別のモジュールに委ねる構造を採用しています。これにより、ロボットは体を動かしながら同時に次の手順を考えることができます。
今回の発表で特に注目されるのが、複数台のロボットが連携して作業を分担できる機能です。たとえば、平坦な屋内は車輪型ロボットが担当し、段差のある場所はヒューマノイドが担当するといった役割分担を、ロボット同士が自律的に決定します。デモでは人型ロボット「 Apollo 2 」とロボットアーム「 Franka F3 Duo 」が連携して作業をこなす様子が公開されました。
長期タスクへの対応も強化されています。数分にわたる作業の中で数百の判断をこなしながら、電球の締め付けやゴミ袋の結び方といった細かな作業が正しく完了しているかどうかを、次の工程へ進む前に自ら確認します。
安全面では、新たに「 ASIMOV-Agentic 」と呼ばれる評価基準を導入しました。危険な動作を拒否する判断力や、作業中に人が近づいた際に自動停止する機能が強化されており、Google は ER 2 を「自社史上最も安全なロボティクスモデル」と位置づけています。
パートナーには Boston Dynamics や Apptronik などが名を連ねており、テキサス州オースティンでは 2026 年 6 月 30 日に開設された約 7,800 ㎡の専用施設でデータ収集が進められています。開発者はすでに Gemini API 経由でアクセスできますが、現時点では産業・研究パートナー向けの段階にあり、一般向け製品としての販売は行われていません。
