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日本が「ジェネシス・ミッション」の初の国際パートナーに、日米 AI 研究協定を締結

日本が「ジェネシス・ミッション」の初の国際パートナーに、日米 AI 研究協定を締結
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米国エネルギー省(DOE)と日本の文部科学省・経済産業省は、2026 年 6 月 4 日、AI を活用して科学研究を加速させることを目的とした共同プログラムを発表しました。総額は 10 億ドル(約 1,500 億円)にのぼり、日本は、米国が主導する国家プロジェクト「ジェネシス・ミッション」に参加する初めての国となります。

ジェネシス・ミッションは、2025 年 11 月 24 日に大統領令によって発足した、米国の科学技術強化計画です。全米 17 の国立研究所が保有するスーパーコンピューターや実験施設、研究データを一元的に集約し、AI を活用することで、「10 年以内に米国の科学・工学の成果を 2 倍にする」という高い目標を掲げています。その野心的な規模は、マンハッタン計画やアポロ計画にも例えられており、OpenAI、NVIDIA、Microsoft をはじめとする 24 社の民間企業がすでに参加しています。

今回の協力関係は、2026 年 1 月に両国が署名した合意文書を出発点として具体化されたものです。資金面では、米日それぞれが 5 億ドル(約 750 億円)を 5 年間で拠出する計画ですが、実際の執行は各年度の予算承認を前提としています。

研究は、11 の日米共同チームを中心に進められます。米国側からは 12 の DOE 国立研究所が、日本側からは東京大学や理化学研究所(RIKEN)など、同じく 12 の研究機関が参加します。研究テーマは、量子コンピューティング、核融合エネルギー、バイオテクノロジー、新素材開発、素粒子物理学など、多岐にわたります。研究インフラの面では、米国の高性能コンピューターと、世界トップクラスの演算性能を持つ日本のスーパーコンピューター「富岳」を相互利用できる環境が整えられる予定です。これにより、研究スピードのさらなる向上が期待されています。

具体的なプロジェクトとして注目されるのが、RIKEN、東京大学、物質・材料研究機構と DOE 国立研究所が共同で開発する「自律型研究施設」です。これは、実験の設計からデータ解析までを AI とロボットが一貫して担う仕組みで、研究者を定型的な作業から解放しながら、発見のサイクルを大幅に短縮することを目指しています。このほか、アルゴンヌ国立研究所、RIKEN、NVIDIA、富士通は「次世代のコンピューターアーキテクチャ」を、オークリッジ国立研究所と RIKEN は「量子コンピューティングシステム」を、それぞれ共同で手がける予定です。

こうした動きの背景には、中国との技術競争という現実があります。発表直前には、中国の AI 企業「DeepSeek」が約 70 億ドル(約 1 兆 500 億円)の資金調達を行ったと報じられており、米日が連携を急ぐ理由が改めて浮き彫りになっています。

DOE 科学担当次官のダリオ・ヒル氏は、「この取り組みは、AI 時代における科学研究のあり方を決定づけるものになる」と述べています。また、今後は志を同じくする同盟国にも参加を広げていく意向を示しています。