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OpenAI の成長目標未達報道で半導体株が下落

OpenAI の成長目標未達報道で半導体株が下落
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2026年 4月 28日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が OpenAI の収益とユーザー数の伸びが社内目標に届かなかったと報じ、米国の半導体・AI 関連株が幅広く売られました。

WSJ の報道によれば、OpenAI は 2025年末までに ChatGPT の週間アクティブユーザーを 10億人とする目標を達成できませんでした。2026年 2月時点のユーザー数は 9億人で、前年比 125% という高い成長率を維持しているものの、掲げた目標には及びませんでした。収益面でも 2026年初頭に複数の月次目標を下回り、一般消費者向けでは Google の Gemini に、開発者・法人向けでは Anthropic に市場シェアを奪われつつある構図が浮かび上がっています。

財務面の懸念も表面化しています。CFO のサラ・フレア氏が社内で「収益の伸びが鈍れば、データセンター整備に必要な資金調達が難しくなる」と警告したと伝えられています。OpenAI は 2030年までに約 6,000億ドル(約 90兆円)規模のインフラ投資を公約しており、その実現には現在約 250億ドル(約 3.75兆円)の年間収益を 2030年までに 2,800億ドル(約 42兆円)へ引き上げる必要があります。野心的な投資計画と足元の収益ギャップが、投資家の不安を高めた形です。

市場への影響は即日に表れました。Nvidia が約 3.3% 下落したほか、AMD が約 5.5%、Arm Holdings が約 7.4% 安と半導体株全般に売りが広がりました。Broadcom は約 4.2%、Oracle と CoreWeave もそれぞれ約 4.1%・5.8% 下落しています。OpenAI に 600億ドル(約 9兆円)の出資を表明しているソフトバンクも東京市場で約 10% 下落し、Nasdaq 全体では 0.9% 安の 24,664 で引けました。

これに対し OpenAI は、今回の報道を「クリックベイト」——読者の関心を引くために事実を誇張・歪曲した扇情的な記事——と批判し、内容を全面的に否定しました。「事業は順調に拡大しており、消費者・法人・開発者のすべての領域で成長が続いている」と反論しています。アルトマン CEO とフレア CFO も連名の声明を出し、インフラへの積極投資方針に揺らぎはないと強調しました。

市場では冷静な見方も少なくありません。ウェドブッシュのダン・アイブズ氏は「今回の反応は過剰であり、OpenAI には少なくとも今後 3年の需要を支えるだけの資本がある」と述べています。翌 4月 29日(現地時間)には Alphabet、Microsoft、Meta、Amazon が相次いで決算を発表する予定で、4社合計で約 6,000億ドル(約 90兆円)に上るとされる AI 投資の進捗が、市場の次の焦点となっています。