テスラは2024年11月末に、自動運転システム「Full Self-Driving (FSD)」のバージョン13.2を、アーリーアクセステスター向けに限定的にリリースしました。現在は初期の段階であり、テスターからのフィードバックや安全性の確認を経て、12月中旬以降に順次一般ユーザーへの展開が予定されています。
FSD 13.2では、ハードウェアとAIの性能が大幅に向上しています。AI4ビデオ入力の36Hz完全解像度対応、データスケーリングの4.2倍向上、トレーニング計算能力の5倍向上、制御レイテンシーの半減など、自動運転に必要な処理能力が飛躍的に高まっています。
運転機能面でも、駐車している状態からボタン一つでFSDを開始できるようになったほか、バック、駐車の機能も統合されました。また、市街地と高速道路の両方で走行が可能となり、衝突回避のための予測機能も改善されています。
新たな駐車機能としては、テスラのスーパーチャージャーステーションへの自動バック駐車、目的地での自動駐車などの複雑な駐車操作への対応が実装されました。
初期のテスターからは、雪道や未舗装路での走行性能や、今まで以上のスムーズで人間らしい運転、複雑な左折やUターンの処理能力など、非常に高い評価を得ています。
テスラは今後、AIモデルのサイズを3倍に拡大し、緊急車両対応のための音声入力機能、駐車場での挙動と低速走行の改善、自宅のガレージを含む多彩な目的地オプションのサポートなど、さらなる機能拡充を予定しています。