プログラミング・コーディング

Slack Code 正式発表:AIエージェントとチームが同じチャンネルで開発作業を共有

Slack Code 正式発表:AIエージェントとチームが同じチャンネルで開発作業を共有
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Slack は 2026年8月21日、AI を活用したソフトウェア開発支援機能「Slack Code」の提供を開始しました。発表は Salesforce CEO のマーク・ベニオフが X(旧 Twitter)で行い、年次カンファレンス「Dreamforce」の場で正式にお披露目されました。

Slack Code の仕組みはシンプルです。Slack の会話の中で AI エージェントを呼び出すと、そのタスク専用のチャンネルが自動的に作成されます。チャンネル内では、チームメンバーの議論や AI の作業進捗、変更内容の確認、成果物のプレビューをまとめて確認できます。これまで AI とのコーディング作業は担当者の画面の中だけで完結していましたが、Slack Code によってチーム全員がその場に立ち会えるようになります。

安全面にも配慮が施されています。本番システムへの反映など重要な操作には必ず人間の承認が求められ、チャンネルの参加者であれば誰でも AI の動作を止めることができます。作業が終わればチャンネルは自動的に整理され、経緯は後から検索できる形で記録されます。

連携する AI エージェントはローンチ時点で 5 種類です。Anthropic の Claude、Cognition の Devin、GitHub の Copilot、OpenAI の ChatGPT、Vercel のエージェントが対応しています。チャンネル機能自体は全プランで無料で利用でき、AI エージェントの利用料は各サービスへの別途支払いとなります。

Slack 暫定 CEO の Rob Seaman は「コードはもはや開発のボトルネックではない。本当の制約は人間の判断力と創造性だ」と述べています。Anthropic の Claude プロダクト責任者 Cat Wu も「エンジニアリングの仕事の多くはすでに Slack での会話から始まっている。今回の機能はその延長線上にある」とコメントしています。

業績面でも AI 活用の効果は数字に表れています。パートナー企業の Cognition によれば、ここ数ヶ月でマージされたプルリクエスト数(完成したコードの承認・統合件数)が 10 倍に増加した一方、エンジニアの採用増加は 40% にとどまっています。つまり、人員の増加をはるかに上回るペースでアウトプットが増えており、一人あたりの生産性が大幅に向上していることを示しています。こうした背景もあり、Salesforce は今年 Anthropic の AI 利用に 3 億ドル(約 450 億円)を支出する見込みと報じられています。Slack Code のパートナーエージェントに Anthropic の Claude が選ばれているのも、この深い協業関係の表れといえます。

競合では Microsoft Teams が 2025年9月に GitHub Copilot のコーディング機能を追加していますが、あくまで個人の開発者向けの機能です。チーム全体が一つのチャンネルで AI と協力するという Slack Code のアプローチとは、目指す方向が異なります。Slack は今後、ソフトウェア開発に限らず、マーケティングや法務など幅広い業務領域での活用も視野に入れており、あらゆる AI 作業の拠点となるプラットフォームを目指しています。