AI 検索サービスの Perplexity は 2026 年 4 月 9 日、金融データ連携サービスの Plaid との接続範囲を大幅に広げると発表しました。これまで証券口座に限られていた連携対象に、普通預金・当座預金、クレジットカード、住宅ローン・自動車ローン・学生ローンが加わりました。これにより、日常的に使う口座からローンまで、保有する金融口座をほぼ一か所で把握できるようになります。
口座を接続すると、 Perplexity の AI エージェント「 Computer 」が支出の傾向を分析したり、全口座を合算した純資産を自動で算出したりします。あらかじめ用意された画面を見るのではなく、「先月の外食費はいくら?」「今のペースで貯蓄すると老後の資金は足りる?」といった形で自由に質問できる点が大きな特徴です。予算管理や借金返済のシミュレーション、キャッシュフロー予測といった機能も、 FactSet や S&P Global などの金融データを使ってリアルタイムで更新されます。
プライバシーの観点では、 Plaid との連携はデータの読み取りのみで、ユーザーの金融情報が Perplexity のサーバーに保存されることはありません。アクセス権の確認や取り消しは Plaid のポータルから随時行えます。とはいえ、 2024 年に米国で発生した消費者詐欺の被害総額は 125 億ドル(約 1 兆 8,750 億円)に達しており、 AI に金融情報を預ける際のリスク管理は引き続き重要です。
基本的な口座連携とポートフォリオ確認は無料で利用できます。借金返済プランの作成など高度な機能を使うには、月額 20 ドル(約 3,000 円)の Pro プランか、月額 200 ドル(約 30,000 円)の Max プランへの加入が必要です。現時点では米国・カナダのデスクトップ版のみで提供されており、スマートフォン対応や他国への展開は今後の予定とされています。
業界では、この動きによって Perplexity が Mint や TurboTax といった家計管理ツールとも競合関係に入ったという見方が出ています。送金や売買の執行は行わず、あくまで分析・助言に徹するスタンスは、ロボアドバイザーというよりも「個人向け AI ファイナンシャルアナリスト」という表現が近いかもしれません。暗号資産や不動産など、対応資産の拡充も検討されており、今後の展開が注目されます。
