マイクロソフト、Copilotの「Voice」と「Think Deeper」機能を無料ユーザーに開放

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マイクロソフトは2025年2月25日、AIアシスタント「Copilot」の「Voice(音声対話)」および「Think Deeper(深い推論)」機能の使用制限を撤廃し、無料ユーザーに対しても無制限アクセスを提供することを発表しました。これまでは有料の「Copilot Pro」ユーザー向けに優先提供されていたこれらの機能が、すべてのユーザーに開放される形となります。

「Voice」機能は、音声での自然な対話を通じて言語練習や模擬面接、料理中のハンズフリーアドバイスなどを可能にします。4つの音声(Wave、Meadow、Grove、Canyon)から選択でき、Copilotアプリやウェブサイトで利用できます。

一方、「Think Deeper」機能はOpenAIの「o1」モデルを活用し、複雑な質問やタスクに対して多角的かつ詳細な分析を提供します。電気自動車の比較や住宅改修の価値評価、キャリア計画など、高度な意思決定を支援するのに適しています。通常よりも応答に時間(約30秒)を要しますが、より包括的で洞察に富んだ回答が得られます。

無料版が強化される一方で、「Copilot Pro」(月額約3,200円)ユーザーには、ピーク時の最新モデルへの優先アクセスや実験的AI機能への早期アクセス、Microsoft 365と連携したCopilot機能が利用可能、といった特典が継続して提供されます。

この変更は、多くのユーザーが利用制限に不満を抱いていたことに対応すると同時に、ChatGPTやGoogle Geminiなどとの競争が激化するAI市場において、マイクロソフトが無料提供範囲を拡大することで利用者を増やし、プラットフォームの普及を図る戦略と見られています。