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中国、BRICSサミットでオープンソース AI コミュニティの主導を提案

中国、BRICSサミットでオープンソース AI コミュニティの主導を提案
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2026 年 9 月 13 日、習近平国家主席はインドのニューデリーで開催された第 18 回 BRICS サミットで、 AI の大規模言語モデル( LLM )の開発・活用を目的とした「 BRICS オープンソース AI コミュニティ」の設立を提案し、中国がその旗振り役を担う意向を示しました。

提案の中身は、 LLM の共同開発支援、 AI に関するセミナーや人材研修の実施、そしてオープンな AI エコシステムの整備という 3 本柱で構成されています。さらに、加盟国がスマート工場を導入し、製造分野の共通規格をつくり、エンジニア育成の仕組みを整えるための支援も申し出ました。この提案全体は、習主席が示した技術・貿易協力に関する 5 つのイニシアチブの一つに位置づけられています。

この動きが注目される背景には、米中間の AI をめぐる主導権争いがあります。 OpenAI や Anthropic といった米国の主要企業が独自仕様のクローズドモデルを展開するのに対し、中国はオープンソース路線で新興国へのアプローチを強めています。途上国がアメリカのクラウドサービスや西側企業のライセンス料に頼らずに最先端の AI を使える環境をつくる、というのが中国の狙いです。今年 7 月に Moonshot AI が公開した「 Kimi K3 」は、オープンモデルとして世界初となる 2.8 兆パラメータ規模を誇り、こうした戦略の象徴的な存在となっています。

興味深いのは、サミット前日の 9 月 12 日にも習主席が BRICS 各国に対し、中国主導の国際組織「世界 AI 協力機構( WAICO )」への参加を呼びかけていた点です。 WAICO は 2026 年 7 月 16 日に 29 カ国が設立協定に署名し、上海に本部を置いて発足したばかりです。組織を先につくり、年間最大規模の新興国サミットで一気に参加国を広げるという流れは、周到に計算された戦略とみるのが自然でしょう。

一方、サミットの成果文書であるニューデリー宣言は、 AI の利便性向上と安全性確保に関する一般的な内容にとどまり、 UAE やインドは習主席の具体的な提案に公式な支持を表明しませんでした。ただ、 BRICS は現在 11 カ国体制で世界人口の約半数、世界 GDP の約 40 %を占めます。仮にこの構想が実現に向けて動き出せば、新興国が AI を導入する際のインフラや標準規格、技術的なエコシステムにおける中国の存在感は、今以上に大きくなる可能性があります。

インドの議長国任期が終わる来年、中国は 2027 年の第 19 回 BRICS サミットを主催する予定です。 AI の開発とガバナンスをめぐる議論をさらに有利に進める機会が、中国には着実に積み重なっています。