Apple は 2026 年 10 月 13 日、「Welcome Home」イベントで新製品「HomeView」を正式に発表しました。7 インチのタッチスクリーンに Siri 、FaceTime、音楽再生、スマートホーム操作をまとめて搭載したディスプレイ端末で、価格は 299 ドル(約 4 万 4,850 円)から。出荷は 11 月 13 日に始まり、米国ではすでにプレオーダーが始まっています。
見た目はドーム型のスピーカーの上に画面をヒンジで固定した構造で、キッチンのカウンターに置くことを想定したデザインです。カラーはシルバー、スターライト、ローズピンク、スペースグレーの 4 種類。明るいリビングでは画面を明るく、暗い寝室では極力抑えるよう輝度が自動で調整されます。また、離れた場所からは時刻や天気といったシンプルな情報を、近づくと詳細なコンテンツをと、距離に合わせて表示内容が変わる点も特徴的です。壁に取り付けたい場合は、別売りのマウント(59.95 ドル・約 8,993 円から)を使った壁掛け設置にも対応しています。
プライバシーへの配慮も見どころのひとつです。搭載する A18 チップは、カメラやマイクのデータを外部から切り離して処理する仕組みを持ち、Siri への音声リクエストはクラウドに送ってもデータとして保存されません。また、内蔵カメラの顔認識によって最大 6 人のユーザーを識別でき、それぞれに専用のホーム画面を用意することができます。
AI 性能についても注目が集まっています。HomeView の Siri は、Apple Intelligence 対応の iPhone や iPad と連携することで、メッセージ、カレンダー、Apple Music といった複数のアプリをまたいで情報を引き出したり、操作を実行したりすることができます。たとえば「今日の会議の前に好きな音楽をかけて」といった自然な言葉での指示にも対応できる点が、従来の音声アシスタントとは異なります。また A18 チップの処理能力は、300 ドル以下の価格帯でコスト重視のプロセッサを採用する Amazon や Google の競合製品を大きく上回るとされており、応答速度や精度の面で優位性があります。
同日には、A19 チップを搭載した新型 Apple TV 4K(299 ドル・約 4 万 4,850 円)と HomePod mini 2(149 ドル・約 2 万 2,350 円)も発表されました。さらに LG エレクトロニクスと Schneider Electric と共同開発した「Apple Home Collection」として、ビデオドアベル、スマートロック、屋内外カメラといったスマートホーム機器も 12 月から順次発売される予定です。
気になる競合との価格差は明確で、Amazon Echo Show 8 が 199.99 ドル(約 2 万 9,999 円)、Google Nest Hub が 99.99 ドル(約 1 万 4,999 円)であるのに対し、HomeView は 299 ドルと割高です。Apple はあえて高価格帯に絞り、プライバシー保護と AI 性能を強みに差別化を図る戦略をとっています。ただし、EU 圏での発売については、Siri AI の利用制限を理由に現時点では予定がなく、展開の時期も明らかになっていません。
