- 総合評価:★★★☆☆
- プロの使用に耐える印象:★★★★☆
Adobeの新たな画像生成サービス「Firefly」のベータ版が公開され、約1ヶ月の待機リストの期間を経て、ようやく筆者のもとに使えるようになったとの連絡が来ました。
現在、Fireflyではテキストから画像を生成する機能、文字に装飾を施す機能、そしてベクター画像の色を変更する機能の3つが利用できます。
実際に試してみたところ、生成される画像のクオリティは十分に高く、他の画像生成AIと比較しても遜色ないレベルだと感じました。競合のMidjourneyと比較すると少々面白さに欠けるかもしれませんが、プロフェッショナルな使用に耐えうると思います。
Fireflyの特筆すべき点は、AI技術の利用による倫理的な問題への配慮です。現在、画像生成AIは学習データの権利問題やフェイクニュースの問題など、さまざまな議論を引き起こしています。Fireflyでは、これらの問題に取り組むため、生成されるコンテンツの商用利用を禁止し、生成コンテンツにAdobeのクレジットを追加するなどのルールを設けています。また、有名人やアーティストの名前など個人情報に関わる内容の生成が制限されており、個人のプライバシーを保護するための措置が確認できました。
Fireflyは、これからさらに多機能化を予定しており、新機能のデモ動画も公開されています。これら新機能が追加され、商用利用が可能になれば、プロのデザイナーやクリエイターにとって有用なツールとなるでしょう。
筆者の評価は星3つです。現在まだベータ版の段階ですので、機能の制限や画質の粗さが一部見受けられますが、これらが改善される正式版のリリースを楽しみに待ちたいと思います。