AI倫理と規制 政府・行政のAI取り組み

米政府、最先端 AI モデルのアクセス管理を強化

米政府、最先端 AI モデルのアクセス管理を強化
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ホワイトハウスは 2026 年 7 月 14 日、「GOLD EAGLE」と名付けたサイバーセキュリティの情報共有・調整機関の設立を発表しました。財務省・国土安全保障省・国防総省が共同で運営するこの機関を通じて、 AI 企業は新モデルを一般公開する最大 30 日前に政府へ提出することが求められます。 2026 年 8 月初旬までに制度を整える方針です。

この動きは、 6 月に相次いだ政府介入の延長線上にあります。トランプ政権は 6 月 2 日に大統領令(EO 14409)を発布し、 AI 企業に対して新モデル公開前の政府との協議を求める枠組みを打ち出しました。その直後、 Anthropic が 6 月 9 日にリリースした新モデルが 19 日間にわたってアクセス停止を命じられ、 OpenAI も最新モデルの公開範囲を政府の要請に従って絞り込むといった事態が相次ぎました。 GOLD EAGLE はこうした個別対応を、より体系的な制度として整備しようとするものです。

注目されるのは、制度の実質的な拘束力です。政府は「あくまで任意の枠組み」と説明していますが、従わない企業が調達や規制面で不利益を被るリスクがあるため、業界内では「事実上の許認可制度」と受け止める見方が広がっています。 Anthropic の Project Glasswing や OpenAI の Daybreak といった企業主導のパートナープログラムも、今後は政府の明示的な承認が必要になる可能性があります。

批判の声も少なくありません。与野党双方の政策アナリストからは「一貫性のない介入が米国の技術競争力を損なう」との指摘が出ています。懸念に拍車をかけているのが、中国の競合動向です。 Moonshot AI が発表した「 Kimi K3」は米国の主要モデルに匹敵する性能を示しており、元ホワイトハウス AI 責任者のデビッド・サックス氏も「懸念すべき状況だ」と述べています。米国企業がモデルの公開に制約を受ける間に、中国がオープンソースを軸に存在感を高めるという構図が現実味を帯びつつあります。

「最先端 AI のリリースには今後、政府の承認が必要になるのか」という問いに、業界はまだ明確な答えを得ていません。 GOLD EAGLE の運用が始まる 8 月以降、その輪郭が徐々に見えてくることになります。