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Anthropic、Claude のエージェント利用を月次クレジット制へ移行——6月15日より適用

Anthropic、Claude のエージェント利用を月次クレジット制へ移行——6月15日より適用
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AI 開発会社 Anthropic は 2026 年 5 月 14 日、Claude の料金体系を見直すと発表しました。外部ツールや自動化ワークフローでの利用に関して、新たな月次クレジット制を導入するもので、変更は 6 月 15 日から適用されます。

そもそも今回の変更は、約 1 か月半前の方針転換を修正する形で行われています。Anthropic は 2026 年 4 月 4 日、サーバーへの負荷増大を理由に、Claude Pro(月額 $20 /約 3,000 円)と Max(月額 $100〜$200 /約 15,000〜30,000 円)のプランで外部ツールとの連携を禁止していました。今回の発表はその禁止を解除しつつ、利用量に応じた新しい従量課金の仕組みへ移行するものです。

新制度では、Claude のブラウザやアプリからの通常利用はこれまで通りサブスクリプション料金の範囲内で使えます。一方、外部ツールや自動化処理による利用分は、サブスクリプションとは別に管理される月次クレジットとして切り分けられます。イメージとしては「通常利用は定額使い放題、外部連携分は別枠で使った分に応じて従量課金する」という二層構造です。付与されるクレジット額はプランに連動しており、 Pro プランで $20 (約 3,000 円)、 Max 5x プランで $100 (約 15,000 円)、 Max 20x プランで $200 (約 30,000 円)となります。このクレジットは月末にリセットされ翌月への繰り越しはできません。また、クレジットを使い切った後も外部ツールを使い続けた場合は、通常の API 料金(サブスクリプションより割高)が別途請求される点に注意が必要です。

この変更に対して、一部の開発者や技術系ビジネスユーザーからは不満の声が出ています。開発ツール「 T3 Code 」の創設者 Theo Browne 氏は、これまでのサブスクリプションでは実質的に API 料金の 15〜30 倍相当の利用が可能だったとし、今回の変更はその前提を根本から覆す、かなりの改悪だと批判しています。ある程度ユーザーが確保できたところで一方的に料金体系を大幅に改悪するという Anthropic のやり方に対して、同氏を含む数百人が反発し、サービスを解約すると表明しており、 OpenAI の Codex や Cursor といった競合サービスへの乗り換えを検討していると述べています。

これに対して Anthropicは、月額 $200 (約 30,000 円)のプランに加入しながら数千ドル分の処理を行うユーザーが一定数存在しており、このままでは安定したサービス提供が難しかったと説明しています。

アナリストは今回の動きを、 AI サービス全体で進む「使った分だけ払う」課金モデルへの移行の一環と見ています。今後 1〜2 年のうちに、こうした従量課金の仕組みが業界の標準になるとの見方も広がっています。ただし、OpenAI は団体利用者の獲得競争での遅れを取り戻すため、 Anthropic とは正反対に外部ツール連携でも有料サブスクで使える容量を増やしていることを考えると、無料にしてシェアを確保しようとする動きと利益を確保するために従量課金する動きの綱引きは引き続き続いていくものと見られます。