【 Breaking News 】Anthropic、法人契約の料金体系を見直し:一部顧客のコストは最大 3 倍になる可能性も

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米 The Information が報じたところによると、AI 企業の Anthropic が、法人顧客向けの料金体系を大きく見直しています。これまでは利用者数に応じた月額固定料金でしたが、実際の AI 利用量に応じて費用が変わる従量課金制へと移行しており、企業の IT 予算担当者には注意が必要な変更です。

旧プランでは、ハイグレードなプレミアムプランが月額 200 ドル(約 30,000 円)/人、スタンダードプランが月額 40 ドル(約 6,000 円)/人という、シンプルな定額制でした。新プランでは、エンジニア向けの Claude Code が月額 20 ドル(約 3,000 円)/人、ビジネス向けの Claude.ai が月額 10 ドル(約 1,500 円)/人と、一見すると安く見えます。しかし、これらはあくまでサービスへのアクセス料金に過ぎず、実際の利用量に応じた費用が別途かかります。

さらに、Anthropic が事前に見積もった利用量をもとに最低支払額が設定される仕組みになっており、実際の利用が見積もりを下回っても、コミットした金額を支払う義務が生じます。加えて、大口顧客に適用されてきた 10〜15% の割引も廃止されました。ソフトウェア契約の交渉支援を専門とする Redress Compliance の共同設立者 Fredrik Filipsson 氏は、今回の変更によって一部の法人顧客では総コストが最大 3 倍になる可能性があると警告しています。

この変更の背景には、AI 需要の急拡大があります。業界全体のトークン処理量は 2025 年 10 月から 2026 年 3 月の半年間で毎分 60 億から 150 億へと 2.5 倍に膨らみ、AI の処理を担う GPU の価格も 48% 上昇しています。Anthropic としては、増大するインフラコストを顧客側に一部負担してもらう形に切り替えたとも言えます。同社は「利用量を組織全体で合算できるため、あまり使わない社員分が無駄になることもなく、ヘビーユーザーが制限に引っかかることもない」と説明しています。

こうした動きは Anthropic だけではありません。OpenAI も 2026 年 4 月初旬にコーディング支援ツール Codex をトークン課金制に切り替え、GitHub も 4 月 10 日に Copilot の利用制限を引き締めました。AI サービスの料金モデルが業界全体で転換期を迎えています。一方で、大企業向けの収益拡大を優先するあまり、中小企業や個人ユーザーが使いやすいプランが縮小していくのではないかという懸念も専門家の間では広がっています。