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Mistral AI が推論モデル「 Magistral Small 1.2 」と「 Magistral Medium 1.2 」をリリース

Mistral AI が推論モデル「 Magistral Small 1.2 」と「 Magistral Medium 1.2 」をリリース
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フランス系 AI 企業の Mistral AI が 2025 年 9 月 18 日、推論モデルファミリー「 Magistral 」のアップデート版である「 Magistral Small 1.2 」と「 Magistral Medium 1.2 」をリリースしました。今回のアップデートでは、マルチモーダル対応、ツール使用の強化、推論・演算性能の大幅な向上を実現しています。

最も注目すべき新機能は、マルチモーダル機能の追加です。新たにビジョンエンコーダを搭載し、画像とテキストをシームレスに解析できるようになりました。これにより、従来のテキストのみの LLM から一歩進化し、画像付きの推論や出力が可能になっています。同社のチャットボット「 Le Chat 」では、画像をアップロードして物理シミュレーション(重力・摩擦・衝突)を実行するといった使い方も試すことができます。

性能面での向上も大きな進歩です。数学やコーディングのベンチマーク( AIME 2024/25 や LiveCodeBench など)で約 15% のパフォーマンスアップが報告されています。例えば、 Small 1.2 は AIME 2024 で 86.14% のスコアを達成し、前バージョンの 70.52% から大幅に向上しました。複雑な演算や多段階のロジックがより効率的に処理できるようになっています。

また、 Web 検索やコード実行、画像生成など他のツールとの連携機能も強化されました。応答の自然さやフォーマットも改善され、多言語(英語、フランス語、スペイン語、中国語など 20 以上の言語)で高品質な推論を維持できます。

スペック面では、 Magistral Small 1.2 は 240 億( 24B )パラメータでオープンソース( Apache 2.0 ライセンス)として公開されており、 RTX 4090 や 32GB MacBook でもローカル運用が可能です。 128k トークンの長文コンテキストに対応しています。一方、 Medium 1.2 は有料モデルで企業向け API や同社のチャットサービス「 Le Chat 」などで利用できます。

Mistral AI は、コミュニティ向けのオープンソースとビジネス用途の高性能モデルを両輪で展開し、 OpenAI の GPT シリーズや Anthropic の Claude などの競合に対抗しています。オープンソース戦略を通じて、ヨーロッパ発の AI 企業としての存在感を強めており、今後もさらなる改善を予定しているとのことです。