Googleは2024年8月15日、ウェブ検索結果に生成AIによる概要を表示する「AI Overview」機能の提供を、日本、英国、インド、インドネシア、メキシコ、ブラジルの6カ国に拡大すると発表しました。
AI Overviewは、ユーザーが特定の質問をGoogle検索に入力すると、AIモデルが生成した自然言語の回答を、通常の検索結果リンクの上に表示する機能です。複雑な質問にも簡潔な回答を提供し、多様なウェブサイトへのアクセスを容易にすることで、検索結果の有用性を高めることを目指しています。
この機能は当初、米国のユーザーに先行公開されていましたが、一時は「健康のために石を食べるといい」などの不適切な回答が問題視されていました。しかし、Googleはそうした課題に対処した上で、各国語版のリリースに踏み切ったとのことです。
背景には、AI検索をめぐる競争の激化があります。AI検索で競合するPerplexityは知名度向上に苦戦しつつもGoogleのシェアを徐々に奪っていると指摘され、最近はOpenAIがSearchGPTのリリース予定を発表するなど、他社の追い上げが続いています。
ただ、検索分野でのGoogleの知名度は依然圧倒的で、AI Overviewが順調に機能すれば、シェア防衛は可能との見方もあります。Googleは品質と安全性を重視したシステムにより信頼性の高い情報提供を目指すとともに、ユーザーからのフィードバックを受けて機能を継続的に改善していく方針です。