- 総合評価:★★☆☆☆
- 回答情報の正確さ:★☆☆☆☆(要注意!)
- 生成される文章の質:★★☆☆☆
Googleの新たな「Bard」を試用しました。LLMが「PaLM2」にアップグレードされ、一般公開されたと聞き、期待を抱いて試してみました。
まず、注目すべきポイントは日本語と韓国語への対応です。これにより、日本語のやりとりが自然に行えるようになりました。また、ChatGPTとは違い、最新の話題に対しても一応、それなりの回答を返してくれます。ただ、回答される情報は誤っていることが多いことに注意が必要です。
自然な文章の生成能力という観点から見ても、OpenAI社のGPT4モデルには遠く及びません。英語でも試してみましたが、英語の方がやりとりがスムーズで、若干情報の精度が高いと感じました。また、生成される文章も少しは良くなっていました。しかし、それもあくまで「少し」です。
以前のバージョンよりは改善は見られますが、以前試した時と比べて大きな驚きや新鮮さは感じられませんでした。Googleはまだ実験フェーズという注釈付きで公開しているものの、この状態ではビジネスや日常での活用は難しいと感じます。このような状況での一般公開は、Microsoftに対抗するあまり、Googleの焦りが見え隠れしているように思います。
私の個人的な評価は星2つです。期待していた分、現状では厳しい評価となってしまいました。ただ、Googleは現在行われている「Google I/Oイベント」でAIへの全力投資を宣言していますし、AIに取り組むチームの再編など、会社のリソースを積極的に投入していることが見て取れます。ですので、今後の更なるアップデートに期待したいと思います。