Anthropic カンファレンス・調査報告

Anthropic の AI 研究速度が 2 倍に加速、METR が 11週間の社内調査結果を公開

Anthropic の AI 研究速度が 2 倍に加速、METR が 11週間の社内調査結果を公開
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AI安全評価機関の METR は、Anthropic の AI 開発速度に関する評価レポートを 2026 年 11 月 5 日に公開しました。調査は 2026 年 8 月 12 日から 10 月 29 日までの 11 週間にわたって行われ、調査チームは未公開モデルのベンチマーク結果や社内データ、従業員へのインタビュー(約 15 回)など、通常は外部に公開されない情報へのアクセスを許可された上で評価を実施しています。

調査の結論として、Anthropic の AI モデルの改善速度は 2025 年 10 月以前と比べて約 2 倍に加速していることが確認されました。その主な要因は、同社が自社 AI を研究開発に活用していることで、 METR は加速全体の約 80% がこれによるものと見ています。加速幅の推定範囲は 1.3 〜 3 倍で、ここでいう「 2 倍の加速」とは、1 年間で 2 年分の開発進捗を達成したことを意味します。

評価の中では、 2026 年 9 〜 10 月に訓練が完了した未公開の「 Model 4 」の存在も明らかになっています。各種ベンチマークで従来の先端モデルをはるかに超える高スコアを記録しているモデル、と報告されています。また、社員が自己報告した業務効率の向上幅も、 2025 年 1 月時点の Claude 3.7 Sonnet の約 1.2 倍から、 Model 4 では約 12 倍にまで拡大しています。

一方で、情報開示のあり方には疑問の声も上がっています。 METR は Anthropic に約 100 ページに及ぶ詳細なレポートを提出しましたが、一般公開された版では重要な証拠の多くが黒塗りとなっています。黒塗りの理由について、共同創業者の Sam McCandlish 氏は「競合他社に開発加速のヒントを与えないようにするため」と説明しています。

Anthropicが定める安全指針「 Responsible Scaling Policy 」には、 AI 開発が「 2 倍の速度」を超えた場合に特別な対応が必要となる条項があります。 METR は、 Anthropic が 2026 年 7 月 15 日時点でこの水準を超えていた可能性があると指摘しており、同年 11 月 2 日に提出された修正 IPO 申請書にも、同社自身がこの基準を「間近に満たす可能性がある」と記載しています。

AI安全研究者の Jeffrey Ladish 氏は、 METR の調査姿勢そのものへの信頼を示しつつも、「外部機関の判断を盲目的に信じるしかない構造には問題がある」として、 Anthropic に対して詳細なデータの公開を求めています。同社は今後数週間以内に独自の分析結果を公表する予定としています。