Apple は 2026 年 10 月 26 日、iOS 27 系列の中でも特に注目度の高いアップデート「iOS 27.2」を公開しました。今回の目玉は Siri AI の大幅な機能強化と、日本語を含む多言語への対応拡大、そして 163 件に上るセキュリティ修正の 3 点です。
Siri AI に追加された「会話メモリ」は、過去のやり取りを記憶し、文脈を踏まえた回答ができるようになる機能です。たとえば先週話した予定や好みを覚えており、毎回説明し直す手間が省けます。Messages の写真や Calendar の招待履歴、Safari の閲覧履歴なども参照できるため、より実用的なアシスタントとして使えるようになりました。対応機種は iPhone 16 以降と iPhone 15 Pro/Pro Max です。個人情報へのアクセスが広がる分、アクセスを禁止するアプリを個別に指定できる「Excluded Apps」設定が用意されている点も押さえておきたいところです。
言語対応では、英語限定だった Siri AI がフランス語・日本語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語の 5 言語に広がりました。日本語ユーザーがようやく本機能を試せる環境が整ったことになります。ただし現時点ではベータ版の扱いで、EU 域内では引き続き利用できません。
セキュリティ修正も今回のアップデートの重要な柱です。iOS・iPadOS 27.2 では 163 件の脆弱性が修正されており、特に深刻だったのは WebKit の問題で、悪意のある Web ページを開くだけでデバイス上でコードが実行される恐れがありました。Apple Intelligence 経由で外部から機密データにアクセスされる可能性や、Hide My Email が本来の目的に反して実際のメールアドレスを外部に漏らすバグも修正されています。Apple によれば、これらの脆弱性が実際に悪用された事例は現時点で確認されていないとのことです。
その他にも、AI で生成・編集した画像に Google の SynthID 透かしが自動で付与される機能、折りたたみスマートフォン「iPhone Duo」での Apple Pencil(USB-C)対応、Messages でのクイックアクション提案など、実務での活用を意識した改善が加わっています。
Siri AI が記憶を持ち、個人のデータと連携するようになったことで、アシスタントとしての実用性は着実に上がっています。一方で、何をどこまで共有するかはユーザー自身が判断する必要があります。設定を一度確認しておく価値があるアップデートです。
