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【資金調達】SpaceX、AI チップ購入のため 400 億ドルを借り入れ——2027 年前半の納入に備える

【資金調達】SpaceX、AI チップ購入のため 400 億ドルを借り入れ——2027 年前半の納入に備える
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イーロン・マスク氏は 2026 年 10 月 25 日、SpaceX が AI 向けチップの購入資金として 400 億ドル(約 6 兆円)の借り入れを完了したと明らかにしました。ただし Bloomberg は、金利などの条件交渉がまだ続いているとする関係者の話を伝えており、正式な合意には至っていない可能性もあります。

資金の内訳は、約 100 億ドル(約 1 兆 5,000 億円)が銀行からの融資、残り 300 億ドル(約 4 兆 5,000 億円)が社債という構成です。アポロ・グローバル・マネジメントが取りまとめ役を担い、PIMCO も貸し手の一員として参加を検討しています。ゴールドマン・サックスが投資家との交渉を主導しており、取引の正式なクローズは 2027 年を予定しています。また、借り入れは SpaceX 本体ではなく別会社(SPV)を通じる形をとることで、SpaceX 本体の信用格付けへの影響を抑える工夫がされています。

調達した資金は、2027 年前半に納入される予定の NVIDIA 製 GPU の購入に充てられます。マスク氏は NVIDIA の最新アーキテクチャ「Vera Rubin」への移行を進める方針も示しており、SpaceX の AI 事業は今や同社で最も大きな部門に成長しています。2026 年 7 〜 9 月期の AI 部門売上高は前年同期比で約 9 倍となる 76 億ドル(約 1 兆 1,400 億円)に達しました。

マスク氏は今回の大型調達が実現できた背景として、Starlink やロケット打ち上げなど AI 事業とは別の安定した収益源があることを挙げています。SpaceX は 2026 年 6 月に 860 億ドル(約 12 兆 9,000 億円)規模の上場を果たし、その後も 250 億ドル(約 3 兆 7,500 億円)の社債を発行しており、今回の調達はその流れを引き継ぐものです。

その一方でマスク氏は、AI データセンター事業以外にめぼしい収益を持たない「ネオクラウド」と呼ばれる 200 社以上の企業が、近い将来に資金繰りの壁にぶつかると指摘しています。「ここ数週間で、そうした企業が新規で借り入れできる環境はほぼ閉ざされた」とも述べています。実際、この分野の最大手である CoreWeave の社債利回りは 15.76% という過去最高水準に達しており、支払利息が売上高の約 4 分の 1 を占めるという財務的な重さが市場で懸念されています。資金調達力に差がついた今、体力の乏しいネオクラウド企業が大手クラウドや資本力のある事業者に吸収・統合される動きが今後加速していく可能性は十分に考えられます。SpaceX のような多角的な収益基盤を持つ企業だけが大規模な設備投資を続けられる構図が、業界の地図を塗り替えていくかもしれません。

こうした動きは NVIDIA にとっても追い風です。同社の直近四半期の売上高は 681 億ドル(約 10 兆 2,150 億円)で、このうちデータセンター向けだけで 623 億ドル(約 9 兆 3,450 億円)と過去最高を更新しました。SpaceX の今回の調達は、2027 年に向けた GPU 需要が引き続き旺盛であることを改めて示すものといえます。