NVIDIA 基盤モデル

Nvidia、オープンソース AI モデル「Nemotron 3.5 Lightning」を正式リリース

Nvidia、オープンソース AI モデル「Nemotron 3.5 Lightning」を正式リリース
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Nvidia は 2026 年 8 月 12 日、新しい AI モデル「Nemotron 3.5 Lightning」を公開しました。自社の GPU 1 枚で動かせる設計で、AI エージェントを使った業務自動化を主な用途として想定しています。モデルの重みや学習データは商用利用が可能な形で無償公開されており、企業が独自にカスタマイズして使えます。

モデルの構造は、必要な処理だけを選択的に動かす MoE(Mixture-of-Experts)方式を採用しており、全体のパラメータ数は 300 億ですが、実際に動作するのは 30 億分のみです。これにより、大規模モデルに近い性能を維持しながら、動作に必要なハードウェアの負荷を大幅に抑えています。処理できるテキストの長さは最大 100 万トークンと非常に長く、大量の文書を一度に読み込むような用途にも対応します。

性能については、同規模の競合モデルと比べて最大 4 倍の応答速度を実現し、タスクの処理時間を 30 % 短縮できるとされています。業界標準のベンチマーク「Artificial Analysis Intelligence Index」では主要モデルと比べると性能面は若干劣るものの、応答速度では主要な最速モデルと遜色ない様子が伺えます。コーディング支援の評価でも、前世代の 7 % から 24 % へと精度が向上しています。

動作環境は、Nvidia の GPU を搭載したローカル PC から企業のデータセンター、クラウドまで幅広く対応しています。大規模なインフラを持たないスタートアップや個人開発者でも、シングル GPU 環境があれば利用できる点は実用面での大きな利点です。

今回は「NeMo Switchyard」と呼ばれるツールも同時に公開されました。複数の AI モデルを組み合わせて使う際に、各リクエストを自動的に最適なモデルへ振り分ける仕組みです。Nvidia によると、高性能モデルの Claude Opus 4.8 を単独で使い続けた場合と比べて、コストを 74 % 削減できるとされています。セキュリティ大手の CrowdStrike はこのツールを活用し、約 85 ドル(約 12,750 円)・2 時間という短時間で自社向けの設定を完了させたと紹介されています。

次世代モデル「Nemotron 4」の開発も進んでいます。IT 専門メディア「The Information」によると、パラメータ数は 1 兆以上に達する見込みで、2026 年秋のリリースを目指しているとされます。Nvidia は 2026 年 3 月に Mistral AI をはじめとする複数の研究機関と「Nemotron Coalition」という最先端レベルのオープン基盤モデルを共同開発するグローバル連合を結成しており、開発を進めています。

オープンソース戦略の背景には、GPU ハードウェアの普及を加速させるという事業上の狙いもあります。CEO のジェンスン・ファンは「無償の AI はハードウェアにとっても好都合だ」と述べており、ソフトウェアを開放することでエコシステム全体を拡大する姿勢を明確にしています。