Google Stitch が大型アップデート、「Vibe Design」で音声操作や無限キャンバスに対応

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Google は 2026 年 3 月 19 日、AI を活用したデザインツール「 Stitch 」の大規模アップデートを発表しました。今回の刷新では、自由に広げられる無限キャンバス、音声によるデザイン操作、そして開発環境との連携強化といった機能が新たに加わっています。

Stitch のルーツは、2022 年に創業されたスタートアップ「 Galileo AI 」にあります。 Google は 2025 年 5 月 20 日の年次開発者会議「 Google I/O 」でこの企業の買収を公式に発表。その後、Google の AI 基盤である Gemini を搭載したツールとして開発が引き継がれました。

今回のアップデートで最も注目を集めているのが「 Vibe Design 」という考え方です。これまでのデザイン作業では、画面の骨格となるワイヤーフレームを丁寧に作り込むことが一般的でした。しかし Vibe Design では、「このサービスでユーザーに安心感を与えたい」「若い世代向けのポップな印象にしたい」といった言葉を入力するだけで、 Stitch が複数のデザイン案を自動的に提示してくれます。デザインの専門知識がなくても、イメージを言語化できれば作業を始められる点が大きな特徴です。

音声操作にも対応しており、会話するようにデザインの指示を出しながらページを作り上げることができます。また完成したデザインは「 Play 」ボタン一つで動くプロトタイプに変換されるため、実際の使い勝手を素早く確認できます。

気になる料金面では、月 350 回の生成まで無料で利用できます。これは、 20 人のチームが Figma を使う場合の年間費用が約 13,200 ドル(約 198 万円)にのぼることと比べると、大きなコスト差があります。市場もこの動きを敏感に受け止めており、発表翌日に Figma の株価は約 8 %下落しました。 Figma は 2025 年末時点で年間 7 億ドル超(約 1,050 億円)の売上を誇るデザインツールの代表格であり、今後の競争の激化が予想されます。

ただし、現時点では複数人での同時編集には対応しておらず、チームでの本格的な活用にはまだ制約があります。細部の仕上げや品質管理の面では、引き続き既存ツールと併用する場面も出てくるでしょう。また Google がこれまで一部のサービスを終了してきた経緯もあり、ツールの長期的な継続性を不安視する声も一部にあります。

Stitch は stitch.withgoogle.com から、 18 歳以上で Gemini の提供地域に該当するユーザーであれば誰でも利用できます。