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Google と Blackstone、TPU を提供するクラウド合弁会社を設立

Google と Blackstone、TPU を提供するクラウド合弁会社を設立
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2026 年 5 月 18 日、米大手資産運用会社の Blackstone(NYSE: BX)は Google との合弁会社の設立を正式に発表しました。新会社は米国内に設立され、Google Cloud の AI 専用チップ「TPU(Tensor Processing Units)」を従量課金型のクラウドサービスとして企業向けに提供します。

Blackstone は初期投資として 50 億ドル(約 7,500 億円)を出資し、2027 年までにまず 500 MW 分の処理能力を稼働させる計画です。今後借入金も活用し、事業全体の規模は最大 250 億ドル(約 3 兆 7,500 億円)に膨らむ可能性があります。Blackstone が新会社の過半数株式を保有する見通しですが、詳細な出資比率は公表されていません。

役割分担は明確に分かれています。Google は TPU チップや関連ソフトウェア・サービスを提供し、Blackstone は資金調達・データセンターの不動産開発・電力確保を担います。利用企業は高額なインフラを自前で整備することなく、必要なときに必要な分だけ Google の AI 処理能力を利用できます。

新会社の CEO には、Google に 2003 年から在籍してエンジニアリング部門を長年率いてきた Benjamin Treynor Sloss が就任します。同氏は現在 Google の最高プログラム責任者(Chief Programs Officer)を務めています。

競合面では、Nvidia の GPU を用いたクラウドサービスを手がける CoreWeave との競争が焦点になります。Nvidia の GPU は 2025 年第 3 四半期時点で AI チップ市場の 92 % を握っており(Jon Peddie Research 調べ)、Google の TPU が今後どこまでシェアを獲得できるかが今後の見どころです。

Blackstone にとって今回の案件は、AI インフラ専門部門「Blackstone N1(BXN1)」が手がける 2 件目の大型投資です。同月には Anthropic との 15 億ドル(約 2,250 億円)の提携も発表しており、同社の AI 分野への傾倒は一段と鮮明になっています。

米調査会社 Greyhound Research のアナリスト Sanchit Vir Gogia 氏は、「この取引は AI インフラが大手クラウドのサービス体系から切り離され、独立したビジネス領域として成立し始めていることを示している」と述べています。