YouTubeのニール・モーハンCEOが、同プラットフォームにおける過去最大規模のAI機能アップデートを発表しました。新機能は、クリエイターのコンテンツ制作支援から視聴者の安全性向上まで、幅広い領域をカバーしています。
注目すべき機能の一つが、AIを活用した「自動吹き替え」です。クリエイターは自分の声を保持したまま、動画を複数の言語に自動的に翻訳・吹き替えすることが可能になります。フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、インドネシア語など、様々な言語に対応することで、グローバルな視聴者へのリーチ拡大を目指します。
クリエイター向けのツールも大幅に拡充されました。「インスピレーションタブ」では、AIが動画のアイデアからタイトル、サムネイル、アウトラインまでを提案。また、「Dream Screen」という新機能により、特にYouTube Shorts向けにAI生成の背景や6秒間のショート動画クリップを作成できるようになります。
安全性の面では、Googleの機械学習技術を活用した新しい年齢検出システムを導入。ユーザーが18歳未満と推定された場合、設定変更の通知を行い、年齢に応じたコンテンツ制限を適用します。
さらに、AI生成コンテンツには「SynthID」という透かしが追加され、視聴者がAIによる生成物であることを認識できるようになります。これにより、コンテンツの透明性も確保されます。
これらの新機能は2024年を通じて段階的にローンチされる予定です。モーハンCEOは、「これらのアップデートにより、YouTubeをより創造的で包括的な空間にしていきたい」と述べており、デジタルコンテンツの未来を見据えた重要な一歩として注目されています。