Microsoft と Pearson は、AI 時代に必要とされるスキルの教育とAI に習熟した労働力開発を推進するための長期的なパートナーシップを発表しました。この提携の主な目的は、AI 関連の新しい資格と認証を共同で開発し、世界中の学習者や労働者に AI スキルを身につける機会を提供することです。
Pearson は Microsoft Azure Cloud と AI インフラを活用し、パーソナライズされた学習体験や信頼性の高いコンテンツ、評価、認証サービスを提供します。これにより、数百万の学習者が AI スキルを習得できるようになります。
また、両社は英語学習などのスキル開発や、働きながらスキルギャップを特定するための AI ツールやエージェントを共同で開発します。同時に Pearson は自社の従業員に Microsoft 365 Copilot を導入し、効率性、創造性、生産性の向上を図ります。
IDC の調査では、AI 技術を導入する企業の最大の課題は AI 技術に習熟した労働力の不足であり、66% のビジネスリーダーは、今後 AI スキルを持たない候補者を雇用しないと述べています。このパートナーシップは、こうした AI スキルギャップを埋め、企業や個人が AI の価値を最大限に引き出すための再教育を支援することを目指しています。
筆者の視点:文中で引用したIDC の調査( 2024 年 11 月)によると、回答者の 75% が業務で生成 AI を使用しているとされています。しかし、別の調査では 30% 以下という結果もあり、IDC の調査でもビジネスリーダーが自社に AI に習熟した社員が不足していることに危機感を抱いていることが明らかになっています。こうした状況を受け、Microsoft と Pearson は提携を発表し、AI スキル向上を目的としたコースの開発を進めることになりました。AI テクノロジーは日々進化し、資格試験の内容もすぐに陳腐化する可能性がありますが、それだけニーズが高いことの証とも言えるでしょう。