Googleが最近、同社のAIアシスタントGeminiに関する2つの大きなアップデートを発表しました。新機能の「カスタムGem」と、画像生成モデル「Imagen 3」の導入です。
カスタムGemは、ユーザーが特定のトピックや目的に特化したAIアシスタントを作成できる新機能で、OpenAIのChatGPTのGPTsに似たサービスと言えます。ユーザーは具体的にどういう動作をしてほしいかの指示を書くことでGeminiをその用途向けにカスタマイズできるようになります。例えば、複雑なプロジェクトの検討やアイデアの創出、繰り返し作業の効率化などに活用できます。この機能はGemini Advanced、Business、Enterpriseの契約者が利用可能で、デスクトップとモバイルの両方で150カ国以上で展開されています。
また、すでにリリースしていたImagen 3の画像生成モデルがGeminiに統合され、Geminiのチャットの中で画像生成をすることができるようになりました。これはChatGPTにDALL-E 2が統合されているのと同じような動きができるようになったことを意味します。
Imagen 3では、より高品質で詳細な画像を生成でき、写実的な風景や油絵風など様々なスタイルの画像を生成可能です。また、長文や複雑な指示にも対応できるよう改善されています。特筆すべき点として、人物の画像生成機能が再導入されました。これは以前問題があり一時停止されていた機能ですが、技術的な改善や評価セットの向上、レッドチーミングの実施などを経て、より安全に利用できるようになりました。
Googleは最近Geminiのアップデートを次々と打ち出し、競合他社とようやく並んできたと言えます。体制も強化されているようですし、さらにライバルに先んじていくことができるか注目です。