投稿者: 米国サンフランシスコを拠点とするEureka Health社が、世界初のAIドクター「Eureka」を発表しました。このAIドクターは、患者に必要な検査を医療機関に依頼したり、薬の処方など実際の医療ケアを提供します。さらに、健康保険の適用も受けられるため、従来の医療提供者と同等の扱いを受けることができます。
Eurekaの最大の特徴は、リアルタイムチャットを通じて個人プロファイルを作成し、それに基づいた個別の推奨事項を提供する点です。ユーザーは健康保険を使ってケアチームと連携し、最終的に人間の医師の確認を経て推奨事項を実行できます。Eurekaのサービスは、通常の米国の医療ケアと比べて90倍のスピードで提供され、ユーザーの90%がその推奨事項を継続して利用したいと考えているそうです。
現在、Eurekaは主に甲状腺疾患や慢性疾患に対応しており、甲状腺機能低下症、橋本病、ループス、高血圧、糖尿病などのケアを提供しています。これまでの試験段階では、利用者の89%が推奨事項に満足しており、Eurekaのケアは標準的な米国のケアと比較して300%も高い評価を得ています。
Eureka HealthのAIドクターは、医療機関と連携する統合的プラットフォームを活用し、リアルタイムアラートや通知、専門家チームとの協力など、さまざまな方法で人間の医師と連携しています。これにより、AIと人間の専門知識を組み合わせた総合的なケアを提供することが可能になっています。
Eureka Health社は2021年にサンフランシスコで起業した新しいスタートアップです。現在シードラウンドでKhosla Venturesを含む複数のVCや元 YouTube CEOのSusan Wojcickiなど著名な個人投資家から700万ドル（約11億円）の投資を受けています。特に甲状腺疾患に対するケアで高い評価を得ており、医療分野におけるAIの可能性を示す画期的な取り組みと言えるでしょう。