投稿者: Amazon Web Services（AWS）は、AIサービス「Amazon Bedrock」のラインナップに、Anthropic社の生成AIモデル「Claude 3」シリーズを追加したと発表しました。また、先日はフランスのAIスタートアップMistral AIの「Mistral Large」も加えています。これにより、顧客は生成AIアプリケーションのテスト、構築のための選択肢が広がります。
AWSが提供するClaude 3シリーズの中でも、特に「Claude 3 Opus」は、推論能力や数学、プログラミングなどの分野において、OpenAIの「GPT-4」をしのぐ性能を発揮していると言われています。ClaudeシリーズはBedrockプラットフォーム上で最も利用料の高い言語モデルの1つではありますが、その優れた性能は、特定の用途においてはコストに見合うものかもしれません。AWSでは、Bedrockの評価機能を使って、ユーザーがそれぞれのニーズに最適なモデルを見つけられるようサポートしています。
AWSは、Microsoftのように1つのAIモデルに特化するのではなく、顧客のニーズに合わせて複数のモデルを提供することで、柔軟なサービスを実現しています。AWS副社長のVasi Philomin氏は、「1つのAIモデルですべての要求に応えることは現実的ではありません。お客様に選択肢を提示し、最適なソリューションを選んでいただくことが大切です」と語っています。この戦略は、ADP、デルタ航空、ファイザーなどの大手企業との協業で、成果を上げています。
AWSのAmazon Bedrockは、すでに10,000以上の組織に採用されており、今後さらなる需要の急増が見込まれています。AIやMLを活用したアプリケーション開発に関心が高まる中、使いやすさと柔軟性を兼ね備えたBedrockの人気は高まるでしょう。一方、GoogleのCloud AI platformもまた、強力なAIモデルとサービスを提供しており、クラウドAI市場における両社の競争は一層激しさを増すと予想されます。AWSがBedrockをどのように進化させ、ユーザーにとってより価値あるものにしていくのか、その動向が大いに注目されるところです。