xAIが次世代チャットボット「Grok-1.5」を来週リリースへ

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イーロン・マスク氏が率いるxAIは、次世代チャットボット「Grok-1.5」を来週リリースすると発表しました。Grok-1.5は、前バージョンから大幅に性能が向上しており、推論能力が強化され、最大128,000トークンもの長文(約400〜500ページの文庫本小説)を理解できるようになりました。

また、Grok-1.5は数学やプログラミングの分野でも優れた能力を示しています。MATH benchmarkでは50.6%、GSM8Kでは90%、HumanEvalでは74.1%という高い精度を達成しました。Grok-1.5は、JAX、Rust、Kubernetesを用いたカスタム分散学習フレームワーク上で動作し、大規模な学習に必要な柔軟性と信頼性を確保しています。

当初は、Xプラットフォームの既存ユーザーとアーリーテスターを対象にリリースされる予定です。マスク氏は、さらに高度なバージョンであるGrok 2の開発にも意欲を見せており、現在のAIモデルを全ての指標で上回ることを目指しているようです。

マスク氏は現在、自身が共同設立したOpenAIとそのCEOであるサム・アルトマン氏を「オープンソース路線を放棄し、株主重視に転換した」として提訴しています。そうした動きを受けてか、先日マスク氏はGlok1.0のオープンソース化を発表したばかりですが、立て続けに今回のGlok1.5の発表となりました。もちろん様々なLLMがオープンソース化することで、AIコミュニティが活性化し、各種LLMの性能が向上していくのは喜ばしいことなのですが、現在のマスク氏の状況から考えると、今回の発表を手放しで喜べず、少しうがった見方をしてしまうのは仕方がないことかもしれません。