xAI、Grok AI のスタンドアロンアプリをリリース

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AI 企業 xAI は、これまで X (旧 Twitter)プラットフォームに統合されていた Grok AI アシスタントの新しいスタンドアロンアプリをリリースしました。これは OpenAI の ChatGPT や Google の Gemini といった競合 AI チャットボットに対抗するための動きと見られています。

新しいアプリは、最新の Grok 2 モデルを搭載しており、質問への回答やテキストの要約、画像生成など、多岐にわたる機能を提供します。

他の AI アシスタントとの差別化として、ユーモアを交えた親しみやすい会話スタイルを採用している点が特徴です。また、他の AI が避けがちな「スパイシーな質問」にも対応し、公人や著作権のある素材を使った画像生成も可能です。さらに、ユーザープライバシーの保護にも重点を置いています。

利用にあたっては、Apple や Google のアカウント、X アカウント、メールアドレスでのログインが可能で、無料版とプレミアム版の 2 つのプランが用意されています。現在ダウンロードはアメリカに限定されていますが、これまで X のプレミアムサブスクリプションが必要だった Grok が、より幅広いユーザー層に開放されることになります。

xAI は、次世代の Grok 3 モデルの開発も進めており、さらなる性能向上を目指しています。また、専用ウェブサイト「Grok.com」の準備も進行中で、今後ブラウザからの利用も可能になる予定です。

筆者の視点:Grok はこれまで X を通じてしか利用できなかった点がネックでしたが、ようやく一般公開されました。最近の X の動向を踏まえ、他の AI が避けるようになった際どい質問への回答や、公人の顔を使用した画像生成なども、「表現の自由を守る」という名目のもとで可能になっているのが特徴です。Grok らしいスタンスである一定の層には共感を集めるかと思いますし、トランプ次期大統領が Grok を積極的に活用して X でつぶやいていけば、トランプ支持者をベースにユーザー数を伸ばしていくかもしれません。