Waymo、自動運転AIシステム「Driver」の第6世代を発表 – 性能向上とコスト削減を両立

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商用ロボタクシーで先行しているWaymoが、2024年8月19日に新しい自動運転AIシステム「Driver」の第6世代を発表しました。このアップデートにより、昼夜を問わずさまざまな気象条件下で、周囲の最大500mまでの複合的な視野を得られるようになりました。また、極端な暑さ、霧、雨、雹などの厳しい気象条件下でも信頼性の高い性能を発揮するよう設計されています。

今回発表された新しいセンサーシステムは、13台のカメラ、4台のLiDAR、6台のレーダー、そして外部音声受信機(EARs)で構成されています。この構成は、以前の世代と比べてセンサー数を大幅に削減しながら、性能向上を実現しています。カメラの数は29台から13台に、LiDARセンサーは5台から4台に減らされました。全体として、主要なセンサー(カメラ、LiDAR、レーダー)の合計数は40台から23台に減少しています。

性能向上をしながらもセンサーの数を減らしたことで、一台あたりのコストを大幅に削減することができ、台数の確保スピードも格段に加速することが期待されています。

車両も、現在はジャガーの電気自動車I-paceをベースにしていますが、ジーリーの子会社であるZeekrの電気自動車にも搭載していく予定です。この新しい車体は、ワンボックス形状に近く、乗客はより乗り降りしやすく、車内のスペースも広くなると期待されています。

Waymoは現在サンフランシスコ、ロサンゼルス、フェニックスで商用サービスをスタートさせていますが、2024年中にテキサス州オースティンでサービスを開始する予定で、そのほか、アトランタやニューヨークなどでテストフェーズを行うなど、着実にその展開エリアを増やしていく計画です。

この第6世代Waymo Driverは、自動運転技術の進化と実用化に向けた重要な一歩となりそうです。性能向上とコスト削減を両立した新システムにより、Waymoは自動運転の商用化をさらに加速させていくでしょう。