Waymo、週25万回のロボタクシー運行突破、個人所有モデルも検討へ

投稿者:

Alphabet(Google の親会社)は 2025 年 4 月 25 日の決算発表で、傘下の自動運転企業 Waymo が米国内で週 25 万回以上の有料ロボタクシー運行を達成したと発表しました。これは前月の週 20 万回から大幅に増加しており、事業が急速に拡大していることを示しています。

サンフランシスコ、ロサンゼルス、フェニックス、オースティンの 4 都市で 700 台以上の車両を運用する Waymo は、米国で唯一、完全無人での有料ロボタクシーサービスを提供している企業です。3 月のオースティンでのサービス開始やサンフランシスコ・ベイエリアでの拡大が、今回の成長に大きく貢献しました。

さらに注目すべきは、Alphabet の CEO サンダー・ピチャイ氏が決算説明会で、将来的に Waymo の自動運転車を個人が所有できる可能性について初めて言及したことです。具体的な時期や価格などは未定ですが、「オプション(選択肢)として検討中」との発言は、これまでのフリート管理型サービスからの大きな方向転換を示唆しています。

この個人所有モデルは、2025 年にロボタクシーサービス開始を予定している Tesla への対抗策とも見られます。Tesla がカメラのみの自動運転技術でコスト削減を図る一方、Waymo は LiDAR などの高価なセンサーを用いて安全性を重視するアプローチを取っています。

Waymo は Hyundai、Jaguar、Zeekr などの自動車メーカーや、Uber などのライドシェア企業と提携しており、個人所有モデルの実現にもこれらのパートナーシップが活用されると考えられています。また、アトランタ、マイアミ、ワシントン D.C. への展開も計画中で、特にアトランタでは Uber との協業で 2025 年夏からサービスを開始する予定です。

週 25 万回という運行実績は、月間約 100 万回に相当し、ロボタクシー市場の需要の高さと Waymo の技術の信頼性を物語っています。ただし、高価なセンサー類を搭載した車両のコスト削減や、都市ごとの規制対応など、克服すべき課題も残されています。