【TOOLS】Tesla FSD(自動運転:評価★★★★★)

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  • 総合評価:★★★★★
  • 運転の安全性・スムーズさ:★★★★★

アメリカで車のシェアリングサービス「Turo」を使って最新のTesla Model Yをレンタルし、3日間で1000キロ以上のロードトリップを通じてFSD(Full Self Driving)* 機能を体験してきました。

昨年6月に大幅に性能向上したと話題になっていたTeslaのFSDですが、実際に体験してみると「異次元の驚き」という表現がふさわしいほどの完成度でした。頭では理解していたつもりでしたが、実車での体験は想像を遥かに超えるものでした。

車に運転を任せた感覚は、熟練したプロのハイヤードライバーが運転する車に乗っているのと全く同じです。アクセルやブレーキの操作は驚くほどスムーズで、不自然さや恐怖を感じることは皆無でした。出発地点の駐車場から到着地点の駐車場まで、エンドツーエンドで完全に運転を委ねられる体験は、まさに未来の移動を先取りしたような感覚です。

3日間の長距離運転で人間による介入が必要だったのは、トリッキーな工事区間でわずか2〜3回程度。それ以外はほぼ完璧に自動運転が機能していました。

唯一の欠点は、あまりにも運転がスムーズすぎるため、運転者が眠くなってしまうことです。まだ完全無介入とはいかず、稀にクリティカルな場面で人間の判断が必要になる可能性があるため、ある程度の注意は必要です。しかし、あまりに問題がないと注意散漫になりがちで、万が一の際に大事故につながるリスクもあるな、と感じました。

先ほど報じた通り、今後 FSD は 9 月頃までに大幅なアップデートが予定されており、工事区間など想定外のケースへの対応力がさらに改善されるとのことです。そうなれば、運転者は本当にすることがなくなるでしょう。

筆者独断の評価は圧倒的な星 5つ。むしろ星 10 でも足りないほどの完成度です。自動運転技術の進歩を肌で感じられる、もっと早く体験しておくべきだった革新的サービスでした。


*FSDは現在、アメリカ・カナダ・メキシコで展開されており、今後中国・ヨーロッパで展開すべく規制当局の承認待ち、という状況です。