Teslaが「FSD 13.2.7」をリリース ー ユーザーの体験レポートも続々と

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昨年末からリリースが始まったTeslaの最新自動運転システム「FSD(Full Self-Driving)13.2.7」が、公式のリリースノートには記載されていない顕著な進化を見せています。特に注目を集めているのが、目的地での自動駐車能力の向上です。

ユーザーからの報告によると、公式にはサポートされていない機能ながら、目的地に到着した際に、駐車スペースに駐車を完了できるケースが増加しているとのこと。特に、住所ではなくピンを使用したナビゲーション設定時に成功率が高く、4つの目的地すべてで人間の介入なしに駐車できたという事例も報告されています。

また、料金所での窓際への正確な車両位置調整や、渋滞時の車両間隙を利用した車線変更など、より人間的で状況に応じた判断能力の向上も見られます。交通の流れを読み、早めの車線変更や加速を決定するなど、スムーズで自然な運転が増えたことも特徴的です。

一方で、改善が必要な課題も明らかになっています。特に雪道での運転では、ブレーキ距離の判断ミスや滑りによる危険な場面が報告されており、TeslaのAIチームは、まずはカリフォルニアやテキサスなどの温暖な地域での無人運転の実現を優先していることが原因ではないかと指摘されています。

今後のアップデートでは、「3倍のコンテキスト長のスケーリング」が予定されており、さらなる性能向上が期待されています。ただし、依然として現時点では完全な無人運転の実現にはまだ課題が残されており、運転者による継続的な監視が必要な状況が続いています。


筆者の視点:イーロン・マスクは昨年のイベントで、2025年中に完全自動運転ができるソフトウェアのアップデートを予告しており、その目標に向けて着実な前進が続いているようです。xAIと同様に、TeslaのAIトレーニング施設「Dojo」もNVIDIAのチップを大量に確保し、稼働を続けており、今後さらなる進化が期待されています。