AI 音楽生成サービス「 Suno 」は、2025 年 7 月 17 日に最新モデル「 v4.5+ 」をリリースしました。既存の v4.5 を大幅に拡張し、 AI による楽曲制作をさらにクリエイティブで直感的な体験に進化させています。
最も注目すべき新機能の一つが「ボーカル入れ替え( Vocal Swap )」です。作成した楽曲のボーカルを、声質・性別・スタイルを表現する「 Persona 」やプロンプトで自由に差し替えられるようになりました。ワンクリックで異なるシンガー風に歌い直せるため、同じ楽曲で様々なボーカル表現を手軽に試すことができます。
同じく注目を集めているのが「インストゥルメンタル変更( Instrumental Flip / Add Instrumentals )」機能です。自分の歌声やアップロードしたボーカルに合わせて、 AI が新たなバックトラック(伴奏)を生成してくれます。既存トラックのリミックスやジャンル変換も可能で、楽曲の印象を大きく変えることができます。
特に画期的なのは「プレイリスト・インスパイア( Spark from Playlist / Inspire )」機能でしょう。お気に入りプレイリスト( Suno や Spotify に対応)を AI に分析させると、似た雰囲気・ジャンル・エネルギーの新曲を自動生成してくれます。テキストでの指示だけでなく、実際の音楽から雰囲気やテイストを読み取って新しい楽曲作りに活かせるのが画期的です。
基本性能も大幅に向上しています。ジャンル対応力では、「パンクロック」「ジャズハウス」「グレゴリオ聖歌」など、より多様なジャンルや複数ジャンルの組み合わせを自然に表現できるようになりました。ボーカル表現力でも、自然なビブラートや感情表現、複雑なハーモニーによる人間らしい歌声を実現しています。
プロ・クリエイター向けの機能も大幅に強化されました。録音した自分の声にプロ品質のオリジナル伴奏をつけることができ、自分のインスト・トラックに AI ボーカルをのせる「 Add Vocals 」機能も搭載されています。 DAW 連携も強化され、プロの現場での使用を想定した設計になっています。
その他にも、最大 8 分の楽曲生成(これまでの倍の長さ)が可能になり、プロンプト支援機能では入力したジャンルやイメージを詳細なスタイル指示に自動展開してくれるため、初心者でも狙った楽曲イメージに近づけやすくなっています。
ただし、 v4.5+ の利用には Pro または Premier プランへの加入が必要で、無料ユーザーは従来の v4.0 や v3.5 のみ利用できます。