ソフトバンク、OpenAIと年間30億ドルの技術提携を発表

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ソフトバンクは、OpenAI と年間 30 億ドル(約 4500 億円)規模の技術利用契約を締結し、日本市場向けに特化した AI ソリューションを提供する合弁会社「 SB OpenAI Japan 」を設立することを発表しました。この合弁会社は両社が 50% ずつ出資し、OpenAI の技術を日本の大手企業に独占的に提供することを目的としています。

提携の一環として、ソフトバンクは新しい AI プラットフォーム「 Cristal Intelligence 」を立ち上げます。このプラットフォームは、OpenAI の ChatGPT Enterprise や API 、Operator などのツールを活用し、企業の計画立案、市場調査、メール管理、システムコードの解析など、幅広い業務の効率化を支援します。

特筆すべき点として、Cristal Intelligence は過去 30 年間にわたるソフトバンクグループで使用しているシステムのコードを解析し、最新のプログラミング言語に書き換える機能を備えています。また、将来的には日本全体で 100 万以上のワークフローを自動化する計画を掲げています。

導入は、まず Arm や PayPay などのソフトバンクグループ企業から開始され、その後、日本の大手企業へと展開されていく予定です。ソフトバンクは、この提携を通じて日本企業のデジタル化( DX 化)を加速し、グローバル市場での競争力強化を目指しています。

ソフトバンクの孫正義 CEO は、AI の進化が企業の未来を大きく変えると考えており、特に人工汎用知能( AGI )の実現が 10 年以内に可能になると予測しています。


筆者の視点:AI 業界における孫さんの存在感が増しています。このニュースはアメリカでも大きく報じられました。90 年代インターネット創世記の時にも米 Yahoo! と共同出資で Yahoo! Japan を立ち上げましたが、今回の発表はそれを想起させます。アメリカでは、孫さんが NVIDIA や ARM への投資で得た資金をどこに投じるのかが注目されていましたが、AI に全ベットしていく様子がうかがえます。