投稿者: Scale AIは、AIモデルのトレーニングに不可欠な高品質なデータのラベリングを提供する企業として、急速に成長を遂げています。2016年にサンフランシスコで設立されたこの企業は、最新のシリーズF資金調達ラウンドで10億ドル（約1570億円）を調達し、企業価値は138億ドル（約2.2兆円）に達したと報じられました。米VCのAccelがリードした今回のラウンドには、AmazonやMetaといった大手企業も新たな投資家として参加し、Scale AIの将来性に大きな期待が寄せられています。
Scale AIの創業者兼CEOのアレクサンダー・ワン氏は、同社の使命を「AIのためのデータファウンドリを構築すること」と表現しています。自動運転車のためのデータラベリングからスタートした同社は、現在ではあらゆる組織がAIを実装するためのデータ改善に注力しています。AIの発展には膨大な量の質の高いデータが必要不可欠であり、Scale AIはその需要に応えるべく日々進化を続けています。
同社は政府との連携にも積極的で、国防総省のAI能力向上プロジェクトに参加するほか、米国政府の機密ネットワークに初のLLMを展開するなど、公共部門でのAI活用にも貢献しています。ワン氏は「AIのグローバルリーダーシップ競争はすでに始まっており、我が国のAI採用と実装の効率が戦争の未来を決定する」と語り、AIが国家の安全保障にも大きな影響を与えることを示唆しています。
さらにScale AIは、ロンドンに欧州本部を開設するなど、グローバルな展開も視野に入れています。英国政府とのAIイニシアチブにも協力する予定で、世界規模でのAI開発を牽引していく姿勢を見せています。
AIの発展に欠かせないデータのラベリングとキュレーションを提供するScale AIは、今やAI業界になくてはならない存在となっています。同社の躍進は、AIが私たちの生活や社会、そして世界をどのように変えていくのかを如実に示しています。データの重要性がますます高まる中、Scale AIの果たす役割にも注目が集まっています。