サウジアラビアに世界最大規模のAIデータセンター建設へ – Groq社とAramcoが提携

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AI向け半導体開発のスタートアップGroq社とサウジアラムコのデジタル子会社であるAramco Digitalが、サウジアラビアに世界最大規模のAIインファレンス(実行環境)データセンターを建設するパートナーシップを発表しました。

このプロジェクトは、中東、アフリカ、インド地域のAI処理ハブとなることを目指しています。初期段階では19,000台の言語処理ユニット(LPU)を搭載し、将来的には最大200,000台まで拡張する可能性があります。2024年末の稼働開始を予定しており、Groq社独自のAI実行に特化した半導体、「Groq LPU」を使用します。

処理能力に関しては、2024年末までに1日あたり数十億のトークンを処理し、2025年までには1日あたり数百億のトークンを処理する能力を持つ予定です。

このプロジェクトはサウジアラビアのVision 2030に沿ったもので、先進技術の導入を促進し、グローバルなAIエコシステムに貢献することを目指しています。Aramco Digitalのマーケットプレイス「nawat」を通じて、高度なAI計算能力をクラウドサービスとして提供する計画です。

さらに、このプロジェクトはグローバルなAI企業やスタートアップをサウジアラビアに誘致し、イノベーションのエコシステムを育成する狙いもあります。同時に、サウジの地域人材のために、ハイテク職の創出にも貢献すると期待されています。

Groq社のCEO Jonathan Ross氏によると、このプロジェクトの投資規模は「9桁の規模」になると予想されています。この大規模な投資は、サウジアラビアがAI産業のハブとしての地位を確立し、石油以外の収入源を探る取り組みの一環とみられています。