サムスンが11月21日に開催した開発者会議(SDC24 Korea)で、次世代のマルチモーダルAIモデル「Gauss2」が発表されました。Gauss2は、言語、コード、画像を同時に処理できる機能を備え、前モデルのGauss1から大幅に進化しています。
Gauss2には、Compact、Balanced、Supremeの3つのバージョンが用意されています。Compactモデルはデバイス内で完全にオフライン処理が可能で、限られた計算環境での使用に最適化されています。Balancedモデルはパフォーマンスと効率性のバランスを重視し、オンラインリソースとデバイス内処理を組み合わせて使用します。Supremeモデルは、Mixture of Experts(MoE)技術を活用し、最高レベルのAIパフォーマンスを提供するクラウドベースのAIモデルとして設計されています。
Gauss2は、最大14言語に対応し、第一世代と比較して1.5倍から3倍の処理速度を実現しています。サムスンのDevice eXperience(DX)部門では、すでに内部でGauss2を活用しており、特にcode.iという社内コーディングアシスタントとして、部門の60%が利用しています。また、カスタマーサービスセンターでは、顧客とのやり取りの分類や要約にも活用されています。
将来的には、Galaxy S25シリーズを含む様々なサムスン製品に搭載される可能性が高く、スマートフォン、タブレット、家電製品などでのAI機能の強化が期待されています。Gauss2は、パーソナライズ機能の向上や利便性の改善に貢献すると見込まれています。
Appleと同様、スマートフォンで世界シェアNo.1のサムソンも大規模言語モデルの自社開発を着々と進めています。