投稿者: - 総合評価：★★★☆☆
- ビジネスへの組み込み利用（BtoB）：★★★★★
新しくリリースされたAIアシスタント「Reka」を試してみました。Rekaは、先日ご紹介した通り、DeepMind、Google、Metaの元研究者たちによってベイエリアで設立されたAIスタートアップです。非常に短期間で開発されたにもかかわらず、「マルチモーダルで高性能な大規模言語モデル（LLM）」がその謳い文句です。
筆者は主に日本語や英語の文章生成、画像認識を試してみました。印象としては、非常に短期間で開発されたと考えると、かなりよくできていると思いました。ただし、使っていてGPT-4 TurboやClaude 3 OPUSを上回る性能が実感できるかというと、そこまでではありません。画像認識においても同様に、非常に優秀と思いますが、実感として上記2モデルを上回るほどでもありませんでした。また、細かい話ですが、インターフェイスも日本語入力時に違和感を感じます。この辺は公開されているものはプレビュー目的だと思いますので、さほど作り込まれていない、ということなのでしょうか。
＊ただし、今回試していないコーディング（HumanEval）や論理的推論（GSM8K）のタスクでは、GPT-4をも上回ると言われています。
筆者の評価は星3つです。現時点で、確かにGemini Proよりも優れていることは確認できましたが、GPT-4 TurboやClaude 3 OPUSには若干及ばない印象を受けました。現時点では、利用者の目線で見て、これらのモデルからRekaに置き換えるメリットは感じられません。
とはいえ、Rekaの急速な進歩には敬意を表したいと思いますし、彼らのビジネスモデル（企業へのLLM組み込み利用）を考えれば、必要十分な能力だと思います。大手AIプレイヤーの支配に挑戦するRekaの今後の更なる成長に期待したいと思います。