AI 検索エンジンの Perplexity AI は10月30日、世界初となる AI 特許研究エージェント「Perplexity Patents」を発表しました。ベータ版として同日から世界中で無料提供されています。
この新サービスの特徴は、「AI の言語学習に関する特許はあるか?」「2024年以降の量子コンピューティング特許を教えて」といった自然な会話形式での検索が可能な点です。従来の特許データベース検索では複雑なキーワード設定が必要でしたが、これを大幅に簡単にしました。
中でも注目されているのがセマンティック検索機能です。例えば「フィットネストラッカー」と検索すると、「アクティビティバンド」「ステップカウント時計」「健康監視ウェアラブル」といった関連する概念も自動的に検索結果に含まれます。検索対象も特許データベースに留まらず、学術論文や公開されているソフトウェアリポジトリまで幅広くカバーしています。
CEO の Aravind Srinivas 氏は「これは弁護士、医師、金融サービス、学術研究者向けの専門的な研究体験の第一弾」と説明しており、今後は Perplexity Scholar などの専門ツールも計画されています。
同社の業績も好調で、9月時点の企業評価額は 200億ドル(約3兆円)、年間収益は 2億ドル(約300億円)に迫る勢いです。これまで特許弁護士が時給 500ドル(約7万5千円)以上をかけて手作業で行っていた特許調査作業を自動化することで、2028年までに 1兆ドル(約150兆円)規模の市場参入を狙っています。
