Perplexity AI は 2025 年 2 月 14 日、新しい AI リサーチツール「 Deep Research 」を発表しました。このツールは、数分で詳細なレポートを自動生成でき、OpenAI や Google の同様のサービスと直接競合する製品です。
Perplexity の「 Deep Research 」は処理速度で優位性を示しており、ほとんどのクエリが 3 分以内に完了すると主張しています。これは OpenAI の同様のツールが 5〜30 分かかるのと比較して大きな差があります。また精度面でも、 SimpleQA ベンチマークで 93.9% を達成し、 Humanity’s Last Exam では 21.1% のスコアを記録。これは Gemini Thinking 、 o3-mini 、 DeepSeek-R1 などの競合 AI を上回る結果となっています(ただし OpenAI Deep Research の 26.6% には及びません)。
Perplexity の「 Deep Research 」は、質問を受け取ると数十の検索を自律的に実行し、数百のソースを読み込み、矛盾する情報を調整しながら最終的なレポートを作成します。完成したレポートは PDF やドキュメントとしてエクスポートしたり、 Perplexity Page に変換して共有したりすることが可能です。
アクセシビリティの面でも大きな強みがあり、すべてのユーザーが無料で利用できる点が魅力です。無料ユーザーは 1 日 5 回、 Pro ユーザー(月額 20 ドル)は 1 日 500 回のクエリを実行可能です。これは、 OpenAI の Deep Reseach を使用するために月額 200 ドルのサブスクリプションが必要で、月間 200 回しか利用できないことと比較すると、一つの差別化要因となっています。
このツールは、金融分析、マーケティングリサーチ、製品開発調査など、短時間で専門的な分析が求められる分野で特に活躍が期待されています。現在はウェブ版で利用可能ですが、今後は iOS 、 Android 、 Mac 向けにも展開される予定です。
AI リサーチツール市場では、 Perplexity のこの動きにより、競争がさらに激化しそうです。特に、高性能な AI ツールを誰でも利用できるようにする「民主化」の観点から、無料アクセスを提供する戦略は多くのユーザーの支持を得る可能性があります。今後、 Google や OpenAI がどのような対抗策を講じるのか、 AI リサーチツール市場の動向に注目が集まります。